日曜朝の礼拝「悔い改めと赦しの共同体」

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悔い改めと赦しの共同体

日付
説教
望月信牧師
イエスは弟子たちに言われた。「つまずきは避けられない。だが、それをもたらす者は不幸である。そのような者は、これらの小さい者の一人をつまずかせるよりも、首にひき臼を懸けられて、海に投げ込まれてしまう方がましである。あなたがたも気をつけなさい。もし兄弟が罪を犯したら、戒めなさい。そして、悔い改めれば、赦してやりなさい。一日に七回あなたに対して罪を犯しても、七回、『悔い改めます』と言ってあなたのところに来るなら、赦してやりなさい。」(1~4節)
ルカによる福音書 17章1節~6節

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 「つまずきは避けられない」。主イエスの印象的な言葉です。主イエスは決して理想主義者ではなく、罪人である私たちの現実をよくご存じのお方です。この「つまずき」とは英語のスキャンダルという言葉のもとになった言葉で、「罠、噛みつくもの」を意味します。人を罪へと誘い込み、神から引き離そうとする誘惑です。罠であり、人を陥れるものです。ダイエットをしている人にケーキバイキングがあるよとそそのかすようなことです。神の御言葉に耳を傾けようとしている人にこの世の楽しみや欲望をかき立てることを見せつけて聖書から引き離し、道をそらせようとする。その人を応援するのではなく、妨げることをしてしまう。それは何と災いなことか。主イエスは「それをもたらす者は不幸である」とおっしゃって、つまずきをもたらしてはならないと戒めておられます。

 「小さい者」とは信仰に入って間もない人たちを指すと言われます。聖書や教理を学んで、興味が湧いてもっと学びたいと思っているところで、信仰生活の長い人から、あまり慌てないでね、頭でっかちにならないでねなどと言われて、学ぶ意欲が打ち砕かれてしまう。たとえ配慮の言葉であったとしても、その一言が信仰の熱心を打ち砕き、誘惑になることがあるということです。その人を主なる神から引き離すことになるかもしれない。そうであるならば、海に投げ込まれるほうがましである。

 つまずきをもたらす者は災いである。そのことを心に留めて、まず悔い改めることが求められています。悔い改めましょう。私たち自身、神の御前に生きる姿勢、悔い改めが不十分だから、つまずきや誘惑となる言葉や態度が出てしまうのです。自らを造りかえていただくことが大切です。そのところで、つまずきを乗り越えていく道が開かれます。

 主イエスは、つまずきを乗り越えるために二つのことを教えてくださいました。ひとつは、「もし兄弟が罪を犯したら、戒めなさい」です。人を誘惑し、つまずかせる言葉や態度、行いがあることに気づいたならば、その方に伝えて諭しなさいということです。そして、戒めることがあるならば、戒められることもあるのであって、戒められたときには、兄弟姉妹の戒め、諭しを大切に聞かなければなりません。主イエスに戒められているのだとわきまえて、私たちは兄弟姉妹の言葉に耳を傾けます。

 もうひとつ、主イエスは「悔い改めれば、赦してやりなさい」とおっしゃいます。戒めるのは、責めとがめるためではなく、まして追い出すためでもありません。赦して受け入れるためなのです。七回とは、何回罪を犯しても、悔い改めるならばすべて赦しなさい、ということです。

 しかし、私たち、人をつまずかせて、はたして一回でも赦してくださいと謝っているだろうか。いや、まったく謝っておらず、気づいてさえいない。そんな私たちなのではないでしょうか。その私たちの罪を背負って主イエスが十字架につけられてくださいました。それは、私たちが首にひき臼をかけられて海に投げ込まれるべきであったのに、主イエスが代わってひき臼を首にかけられ海に投げ込まれてくださったということです。主イエスは、そのご自身の御業に基づいて、互いに「戒めなさい」「赦してやりなさい」とおっしゃってくださっています。

 教会は、この主イエス・キリストがかしらとなって集められている共同体です。主イエスご自身が十字架によって罪の償いをすべて成し遂げておられます。それゆえ、つまずきは避けられないことをわきまえて、悔い改めと罪の赦しに努めます。そして、それが私たちの信仰の訓練となるのです。神の御前にへりくだり、互いに謙そんにされて、キリストに似た者へと造り変えられ、信仰者として練り清められます。私たちは、その道筋を一歩一歩確かに踏みしめながら歩む者とされているのです。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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