日曜朝の礼拝「澄んだ目で」

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澄んだ目で

日付
説教
望月信牧師
「ともし火をともして、それを穴蔵の中や、升の下に置く者はいない。入って来る人に光が見えるように、燭台の上に置く。あなたの体のともし火は目である。目が澄んでいれば、あなたの全身が明るいが、濁っていれば、体も暗い。だから、あなたの中にある光が消えていないか調べなさい。あなたの全身が明るく、少しも暗いところがなければ、ちょうど、ともし火がその輝きであなたを照らすときのように、全身は輝いている。」ルカによる福音書 11章33節~36節

 主イエスはしばしば、ともし火をたとえに用いて教えられました。ただし、世の光とされているキリスト者のことであったり(マタイ5:15)、神の真理のことであったり(ルカ8:16)、指し示す事柄は少しずつ違っているように思われます。この箇所では、「体のともし火が目である」、「目が澄んでいれば全身が明るい」と言われることが特徴的です。目からともし火の光が入ってくる、窓のようなイメージで目を考えるとよいでしょう。「体のともし火は目である」とは、目が外からの光を取り入れる明かりとりで、そこからの光が私たちを明るく照らし出すということです。目がフィルターのような役割を果たしていて、目が澄んでいれば明るく照らされ、濁っていると体が暗くなってしまう。「だから、あなたの中にある光が消えていないか調べなさい」。きちんと光を取り入れることができているか、注意を払いなさいと勧めます。こうして、この御言葉は私たちの信仰生活を点検することを求めていると言えるでしょう。

 ここで大切なことは、主イエスが、光は外から差し込んでくる、その外からの光が私たちを照らして、私たちはその光を取り入れて生きていくと考えておられることです。「あなたの中にある光」とは、私たちの内なる光ではなく、外からの光、私たちを照らして明るくする、与えられる光です。すなわち、聖書が語ることは、私たちには外からの光が必要であり、その光に照らされてこそ、人は自らを吟味し、正しく生きることができる、真実に人として生きることができる、ということです。

 聖書は、神がまず初めに光を造られたと語ります(創世記1:3)。すなわち、光とはこの世のすべての存在の土台と言うべき根本的なものにほかなりません。それゆえ、造られたものはすべて光を必要としています。それはただ目に見える光を必要とするだけでありません。光は神を指し示すのであり、神共にいましたもうことを表します。主なる神は荒れ野を旅するイスラエルの民に炎の柱となって現れて、旅路を共に歩まれました(出エジプト40:38)。そして、やがて時満ちて主イエス・キリストが来られました。主イエス・キリストこそ、まことの光よりの光、世に来てすべての人を照らす光です(ヨハネ1:9)。ルカ福音書でここで語るともし火とは、この主イエス・キリストご自身のことにほかなりません。

 「あなたの御言葉は、わたしの道の光、わたしの歩みを照らすともし火」(詩編119:105)。今日、私たちは神の御言葉を通して主イエス・キリストの光に照らされます。そのために、ともし火を燭台の上に置くようにして御言葉に聞き、澄んだ目で主イエス・キリストを見つめます。人は澄んだ目を決して失ってはならない。澄んでいるとは、濁っておらず、二心なく見るべきものをきちんと見ているということです。主イエス・キリストをまっすぐに見つめて、神の御言葉に聞くことに留まるのです。

 主イエス・キリストが願っておられることは、こうして、私たちの中にキリストの光がともされ、その光を宿すものとなり、私たち自身がともし火となって全身が輝くということにほかなりません。私たちキリスト者は、真実に、そのような光を持つ者とされています。その意味で、私たちは世の光なのです。世の光と言われるのも、私たち自身の光ではなく、主イエス・キリストがともしてくださった光です。そして、その光が、世の人々をまことの光、命の光に導く、暗闇を照らす光とされるのです。

 主イエス・キリストは聖霊を与えて、この私たちのともし火が消えることのないよう、確かなものとしてくださいます。小さな風によってさえ吹き消されそうな小さなともし火ですが、主イエス・キリストは聖霊を与えて、このともし火を熱く燃やしてくださいます。御言葉によって励まして、全身が輝くものとされて、神の栄光のために用いてくださるのです。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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