日曜朝の礼拝「幸いな人生」

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幸いな人生

日付
説教
望月信牧師
イエスがこれらのことを話しておられると、ある女が群衆の中から声高らかに言った。「なんと幸いなことでしょう、あなたを宿した胎、あなたが吸った乳房は。」しかし、イエスは言われた。「むしろ、幸いなのは神の言葉を聞き、それを守る人である。」(27,28節)ルカによる福音書 11章24節~32節

 ルカ福音書11章は、聖霊に導かれる信仰生活について教えています。主イエスは、悪霊の頭ベルゼブルの力によって悪霊を追い出しているという批判の声に答えて、神の権威によって悪霊を追い出しておられるのだとおっしゃいました。神の権威ある主イエスを主人としてお迎えしてはじめて、私たちの信仰生活が聖霊によって導かれるものとなります。

 ですから、24節から26節で、たとえ汚れた霊をひとたび追い出していただいたとしても、それだけではダメである、と言われます。汚れた霊どもが再び戻って来たり、さらにたちの悪い霊に住み込まれたりしたら、以前よりも悪い状態になってしまうではないか。そうおっしゃって、主イエスは私たちを戒めておられます。主イエス・キリストを主人として迎え入れて、そこに留まらなければなりません。そして、そのために、神の御言葉に堅く立つことが大切です。御言葉に聞くことによってこそ、私たちは主イエス・キリストと結び合わせられ、聖霊によって導かれます。

 ある女性が声高らかに言いました。「なんと幸いなことでしょう、あなたを宿した胎、あなたが吸った乳房は」。主イエスの力ある御業、権威ある言葉を見聞きして、感極まって叫んだものと思われます。それに対して主イエスがお答えになった。「むしろ、幸いなのは神の言葉を聞き、それを守る人である」。マリアが祝福された女性であることはもちろんです。けれども、マリアの本当の幸いは、ただ主イエスを宿して母とされたことだけではありません。マリアに与えられた幸いは、真実にはもう少し別のところにある。そして、その幸いは決してマリアだけのものではなく、私たち今の信仰者の幸いでもある、ということです。

 マリアは、ヨセフと婚約していた中で、男の子を身ごもることを突然知らされました。マリアは不安に襲われたでしょう。しかし、御使いを通して、これは神のご計画、神の御心であると示されました。マリアは、その神の御言葉を信頼し、自らを低くして、神のご計画、神の御心の器として自分を差し出しました。そのような、神を信頼する信仰を持つ者とされたところにマリアの幸いがあります。すなわち、神の御言葉を聞き、御言葉の前にひざまずいて自らを低くしたことが真の幸いなのです。

 こうして、真の幸いは、「神の御言葉を聞き、それを守る」ことにあります。「守る」とは、何かルールを守るようにして御言葉を遵守して、神に認められようとすることではありません。そのような仕方は、主イエスが厳しくしりぞけられた律法主義的なあり方です。主イエスは、「ヨナのしるしのほかには、しるしは与えられない」とおっしゃって、旧約の預言者ヨナを指し示されました。ヨナは敵国アッシリアの都ニネベで神の御言葉を宣べ伝えることなどできないと思い、神の御前から逃げ出しました。けれども、主なる神に捕らえられて、ニネベに神の御言葉を告げました。そのときも、滅ぼされてしまえと思っていたのでしょう、神の裁きを告げたのです。ところが、ニネベは悔い改めて、主なる神はニネベを滅ぼすことを思いとどまられました。こうして、ヨナのしるしとは悔い改めこそ神の求めておられることだということです。すなわち、御言葉によって悔い改める。そこに聖霊に導かれる生活があるということです。

 キリスト者の幸いは、自分の間違いを指摘されること、自分を振り返る鏡が与えられていることです。神の御言葉によって自分を正すことができるのです。御言葉によってとは、私たちのためにご自身の命さえ捨ててくださったお方が愛と赦しをもって指摘してくださる、ということです。私たちは、この神の御前に自らを低くして、たえず悔い改めて歩みます。そこに聖霊に導かれる生活があります。主イエスに結ばれて御言葉と聖霊によって導かれて歩む、幸いな人生を共に歩んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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