日曜朝の礼拝「その独り子~使徒信条10~」

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その独り子~使徒信条10~

日付
説教
望月信牧師
わたしたちは皆、この方の満ちあふれる豊かさの中から、恵みの上に、更に恵みを受けた。律法はモーセを通して与えられたが、恵みと真理はイエス・キリストを通して現れたからである。いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである。(16~18節)ヨハネによる福音書 1章14節~18節

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 「我はその独り子、我らの主イエス・キリストを信ず」。この「独り子」は、主イエスがただ一人の神の御子であることを意味しますが、ヨハネ福音書の「父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである」(1:18)に基づいて理解される言葉です。「独り子である神」であり、「独り子は神である」ということに強調点があります。

 この背後には、御子イエス・キリストを御父と等しいまことの神、御父と同じ本質のお方と認めない考え方との戦いがあります。すなわち、主イエスを御父とは違う、御父よりも劣るお方であると考えることがあるのです。そこでは、「神の御子は御子であられるが、神ではない」のであり、主イエスは「神のようなお方」に過ぎません。それは、主イエスの神性を否定し、三位一体の神を否定することにまで結びつきます。もちろん、御父と御子は区別されるべき別のご人格です。御父はおもに創造の御業を、御子はおもに救いの御業を、という働きの違いもあります。けれども、御子は御父と等しいまことの神、同等同質のお方であられると信じる、それが三位一体の神を信じるということです。

 なぜ主イエスが「独り子なる神」でなければならないのか。「神のようなお方」ではなくて、「神そのもの」でなければならないのか。それは、このお方がまことの神であってこそ、恵みと真理が実現するからです。御父と等しい神であってこそ、神を示すお方でありえるのであり、このお方を通して私たちが神の恵みを受け取ることができます。

 神の恵みと真理の中心は罪の赦しです。罪の赦しが福音の中心です。主イエスは、病気の人に対して「あなたの罪は赦された」と告げて罪を赦し、病をいやされました。姦淫の女に対して、「あなたの罪は赦された。行きなさい、もう二度と罪を犯さないように」とおっしゃって、罪の赦しと新しい命をお与えになりました。それは、主イエスがまことの神であられるから、可能なことです。そして、その赦しの実現のために、ご自身、十字架につけられてくださいました。罪の赦しのためには罪が償われなければなりません。ですから、主イエス自ら私たちの罪を背負って十字架につけられ、罪の償いを成し遂げて、「あなたの罪は赦された」との御言葉を真実のものとしてくださいました。罪からの救いは主イエスがまことの神であられるからこそです。ですから、代々の教会は、「我はその独り子、我らの主イエス・キリストを信ず」と告白いたします。

 「独り子」であり、ただ一人の神の御子です。「ただ一人の」とは、すなわち「すべて」ということです。独り子とは、御父からすべてを受け継ぐ存在です。「その独り子を」と言って、ヨハネ福音書は語ります。「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである」(3:16)。主なる神は、独り子イエス・キリストを通して、ご自身のすべてを私たちに与えてくださいました。私たちが滅びるのではなく、永遠の命を得るために、すべてを与え尽くしてくださる。そこに神の愛があります。まさに、この神の愛、御父の愛を、父のふところにいる独り子である神が、十字架の御業によって示してくださいました。

 それゆえ、私たちはただ独り子を見つめればよい。独り子を見つめると、御父が分かる、まことの神が分かる。神の愛が分かり、神の恵みと真理が分かる。神がすべてをそこに注いでくださる「独り子」ですから、「わたしは道であり、真理であり、命である。わたしを通らなければ、だれも父のもとに行くことができない」(ヨハネ14:6)と言われる、ただ一つの道にほかならない。独り子イエス・キリストこそ、神をほめたたえるただ一つの道、私たちを命に生かす、ただ一つの道なのです。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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