日曜朝の礼拝「真実の希望」

日本キリスト改革派 鈴蘭台教会のホームページへ戻る

真実の希望

日付
説教
望月信牧師
主はこう言われる。バビロンに七十年の時が満ちたなら、わたしはあなたたちを顧みる。わたしは恵みの約束を果たし、あなたたちをこの地に連れ戻す。わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである。そのとき、あなたたちがわたしを呼び、来てわたしに祈り求めるなら、わたしは聞く。わたしを尋ね求めるならば見いだし、心を尽くしてわたしを求めるなら、わたしに出会うであろう、と主は言われる。わたしは捕囚の民を帰らせる。わたしはあなたたちをあらゆる国々の間に、またあらゆる地域に追いやったが、そこから呼び集め、かつてそこから捕囚として追い出した元の場所へ連れ戻す、と主は言われる。(10~14節)エレミヤ書 29章1節~14節

この説教要約には音声ファイルはありません

 預言者エレミヤは、バビロン捕囚の時代にエルサレムで預言した預言者です。バビロン捕囚という悲惨な出来事は、主なる神の裁きとして起こった出来事にほかならないと告げて、エルサレムに残された人々に悔い改めを求めました。神の御前に立ち帰るよう、告げ知らせたのです。

 エレミヤはまた、バビロン捕囚の民に手紙を書き送りました。バビロンからの早期解放を訴える偽預言者が現れ、バビロンに対して反乱を起こそうとする動きがあったからです。それはバビロン捕囚という出来事に対する楽観的な、人間的な考え方に基づいていました。それに対してエレミヤは、バビロン捕囚を神の御前に立ち帰る機会にすることが大切であると考えました。バビロン捕囚という苦しみにも神の御計画がある。それがエレミヤに与えられた神の言葉だったからです。

 具体的に、エレミヤは二つのことを勧めました。一つは、「家を建てて住み、園に果樹を植えてその実を食べなさい。妻をめとり、息子、娘をもうけ、……」(5-7)であり、反乱を企てるのではなく、逆に落ち着いて子どもを産み育てて、バビロンに定着する生活をすることです。また、エルサレムでの生活を破壊したバビロンの人々のために平安を祈るよう教えました。すなわち、決して憎むのではなく、愛するのであり、敵をも愛する愛に生きるのです。もう一つは、「あなたたちがわたしを呼び、来てわたしに祈り求めるなら、わたしは聞く。……」(12-14)であり、心を尽くして主なる神を求めること、神に立ち帰り、悔い改めて生きることです。すなわち、バビロンという異教の社会の中で、まことの神を信じて、神を慕い求める信仰に立ち続けるのです。

 こうして、まことの神を愛する信仰に生きること、そして、その信仰に理解を示さない、いやそれだけでなく信仰者の生活を破壊してくるような人々に対して、しかし決して対立するのではなく、愛して生きることが教えられました。これはたいへん厳しい要求ですが、今日の日本のキリスト者の置かれている状況によく似ていると言うことができるでしょう。まことの神を信じる信仰に理解を示さない社会の中で、私たちは神を愛して、神を慕い求める信仰に固く立たなければなりません。また、決して隣人と対立的になるのではなく、隣人を愛して平安を祈り求めて生きることが必要なのです。しかし、いったいどのようにして、この信仰と愛に立つことができるのでしょうか。そのために、神の御計画があることを知っていることが大切です。神の御計画を信じることこそが忍耐の秘訣なのです。

 主なる神は私たちのために計画を立てておられる。それは平和の計画であって、災いの計画ではない。将来と希望を与えるものである。この信仰に立って、捕囚の民はバビロン捕囚からの解放とエルサレムへの帰還を待ち望みました。私たちも、かつて来られた主イエス・キリストが再び来られる日を待ち望みます。主なる神は、十字架のキリストが再び来られて私たちの救いが完成されるよう計画しておられるのであって、私たちは、救い主イエス・キリストの再臨を待ち望む信仰に固く立ち続けるのです。

 今日、キリスト者として生きることはなかなか理解されません。むしろ反対されるのであり、教会に集められる者もなかなか起こされません。そのため私たちは意気消沈しがちです。けれども、主なる神はご自身の御計画をお持ちであり、そこに私たちの将来があり、希望があります。それゆえ、顔を下に向けるのではなく、顔を高く上げて歩みましょう。主なる神はキリストの十字架と復活においてすでに勝利しておられ、私たちは、その勝利がすべてのすべてとなる日を待ち望んでいるのです。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

礼拝に来てみませんか?

鈴蘭台教会の日曜礼拝は10時30分から始まります。この礼拝は誰でも参加できます。クリスチャンでなくとも構いません。不安な方は一度教会にお問い合わせください。

ホームページからでしたらお問い合わせフォームを。お電話なら078-592-6875まで。お電話の場合、一言「ホームページを見たのですが」とお伝えくださると、話が伝わりやすくなります。