日曜朝の礼拝「心と思いを一つにして」

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心と思いを一つにして

日付
説教
望月信牧師
そこで、あなたがたに幾らかでも、キリストによる励まし、愛の慰め、“霊”による交わり、それに慈しみや憐れみの心があるなら、同じ思いとなり、同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにして、わたしの喜びを満たしてください。フィリピの信徒への手紙 2章1節~2節

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 心を合わせ、思いを一つにすることが勧められています。教会においても意見の違いがあり、争いが生じることもあって、心を合わせ思いを一つにするとは、絶えず祈り求められるべき課題にほかなりません。

 使徒パウロは、「……キリストによる励まし、愛の慰め、“霊”による交わり……があるなら」と言います。「あるなら」とは、すでにそれがあることを前提にしている「あるなら」です。先生が学生に対して「あなたは学生なら、もっと勉学に励むべきだ」と言うような表現です。「キリストによる励まし、愛の慰め、“霊”による交わり……があるのだから」、それにふさわしく、心を合わせ思いを一つにするように、ということです。こうして、パウロは私たちの目を主なる神に向けさせます。私たちが心を合わせ思いを一つにする、それは、主なる神から来ることにほかなりません。神からの恵みとして与えられることなのです。

 「キリストによる励まし、愛の慰め、霊による交わり」とある、「愛の慰め」は、「神の」を補って読むとよい文章です。「キリストによる励まし、神の愛の慰め、霊による交わり」とあって、ここで考えられているのは、主イエス・キリスト、父なる神、そして聖霊の、三位一体の神です。私たちは、三位一体の神の御業によって神の民とされています。

 旧約のエレミヤ書に、「わたしはイスラエルのすべての部族の神となり、彼らはわたしの民となる」(エレミヤ31:1)とあります。バビロン捕囚に至る歴史の中でイスラエルの民はまことの神を見失っていましたが、ここで改めて主なる神は、イスラエルの民の神となり、イスラエルを御自分の民とされると約束されました。そのように、迷い出したときには立ち帰らせ、離れたときには呼び戻してくださる、それがとこしえの神の愛であり、変わることのない慈しみです(同3節)。神の愛は、私たちを立ち帰らせ、繰り返し御自分の宝の民としてくださる愛である。ですから、神の愛が慰めなのです。その愛によって、御子イエス・キリストが遣わされて、私たちはキリストの十字架によって贖い出されました。

 そうして神の御前に生きる者とされて、私たちは「霊による交わり」すなわち、聖霊によって神の民の交わり、教会の交わりの中で生きる者とされています。その聖霊による交わりは、「一つの霊によって、わたしたちは、ユダヤ人であろうとギリシア人であろうと、奴隷であろうと自由な身分の者であろうと、皆一つの体となるために洗礼を受け、皆一つの霊を飲ませてもらったのです」(コリント一12:13)と言われる、互いの違いを受け入れ合う一致です。互いに「お前は要らない」とは言わない、むしろ体の中で弱く見えるところがかえって必要とされる交わりです。ですから、教会の一致とは、違う意見を述べてはならないとか、多様性が認められないということではありません。私たちは皆、等しく神によって立ち帰らされて、わたしが神の民とされているように、あの方、この方も、神の恵みが等しく与えられて神の民なのです。ですから、互いを分け隔てし、排除するようなことをすることはできません。

 パウロの言葉は11節を目指して続きます。「すべての舌が、『イエス・キリストは主である』と公に宣べて、父である神をたたえるのです」と言って、主がほめたたえられています。この、主がほめたたえられること、神賛美において、私たちは心を一つにし、思いを一つにします。神の愛を土台として、キリストと聖霊によって、私たちは神の民とされました。その恵みに基づいて、私たちは主なる神をほめたたえます。この神賛美、神礼拝において、教会は真実に一つとされています。私たちの教会が、主キリストの恵みと父なる神の愛に満たされて、神賛美、神礼拝において一つであることができるよう、聖霊の導きを祈り求めて参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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