日曜朝の礼拝「聖霊による平和」

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聖霊による平和

日付
説教
望月信牧師
五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。(1~4節)使徒言行録 2章1節~13節

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 ペンテコステは、世界中の人びとを一つに結び合わせる神のくすしき御業の始まりです。聖霊が降り、聖霊に導かれて、教会はキリストの十字架に基づく和解の福音を全世界に宣べ伝えました。しかし、今もなお国と国が争い戦っている、主なる神の悲しみは大きいことと思います。

 ヨハネ福音書20章19~23節に、「聖霊を受けなさい」という主イエスの言葉が書き留められています。ここにペンテコステの出来事の根拠があります。復活の日の夕方、弟子たちの真ん中に立って主イエスはおっしゃいました。「あなたがたに平和があるように」。これは、弟子たち、私たちに平和が必要だということです。主イエスは、その平和を与えるためにこそ十字架につけられました。十字架につけられて死に、けれども復活されました。主イエス・キリストの十字架と復活は何のためか。「あなたがたに平和があるように」。このための十字架と復活なのです。

 そして、「聖霊を受けなさい」、これは罪の赦しのための聖霊です。「だれの罪でも、あなたがたが赦せば、その罪は赦される。だれの罪でも、あなたがたが赦さなければ、赦されないまま残る」。これは、赦すも赦さぬもあなたがたの思うがまま、あなたがたの自由だよ、ということではありません。「だれの罪でも、あなたがたが赦さなければ、赦されないまま残る」。この言葉は、とても恐ろしい言葉です。罪を赦してほしいと思って「ごめんなさい」と謝っても、あなたがたが赦さなければ、赦されないまま残る。罪を犯して、人を傷つけて、傷つけられた相手はもちろん苦しみ、痛みを抱えます。しかし、相手だけではない。罪を犯すとは、罪を犯した人自身も傷つき、心に痛みを抱えます。そして赦されないならば、その罪を抱えたまま、心の痛みを抱えたまま生きなければならない。そうして、どちらも痛みを抱えたまま、その苦しみに縛られたような関係の中で生きていかなければならない。それは、とても悲しくつらいことでしょう。果たして、罪が赦されないまま残してよいのだろうかと問いかけられて、もちろん、赦すことが求められているのです。

 生けるまことの神は、私たちを愛して、私たちの罪が赦されないまま残ることがないように、尊い独り子を人として生まれさせ、私たちの罪を背負わせて、罪の贖いとしてくださいました。それが主イエス・キリストです。主イエス・キリストが身代わりとして私たちの罪をすべて背負って死んでくださいました。それゆえ、神は、私たちの罪をすべて赦し、もはや私たちの罪を問われません、もはや私たちを罪に定めようとなさいません。かえってキリストに結び合わせられた神の子として生きること、神の民として生きることへと私たちを招いてくださいます。そこに真実の平和、罪の赦しによる平和があります。私たちは、ただ主イエス・キリストの十字架の恵みによって神と和解して生きる者とされています。

 こうして、ペンテコステに与えられた聖霊は、真実の平和を実現する罪の赦しの霊にほかなりません。この聖霊によって、教会は、互いに罪を赦し合い、互いに愛し合う共同体として建て上げられています。そして、この罪の赦しは、ただ教会にとどまるものではありません。罪の赦しの恵みは、教会でまず実現し、教会の外へと広げられていくものなのです。世界は、この聖霊による平和を必要としています。決して武力による平和ではありません。互いを受け入れ合い、赦し合うことによって実現する真実の平和が必要である。私たちは、そこに固く立ち続けていきたいと願うのです。この平和の実現には、自分の命を与えるようなへりくだりと忍耐が求められます。愛の小さい、自分には愛はないと告白をせざるを得ない私たちです。けれども、神によって不可能なことはありません。そのことを信じて、この道に固く立って歩んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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