日曜朝の礼拝「エルサレムへの道」

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エルサレムへの道

日付
説教
望月信牧師
イエスは、十二人を呼び寄せて言われた。「今、わたしたちはエルサレムへ上って行く。人の子について預言者が書いたことはみな実現する。人の子は異邦人に引き渡されて、侮辱され、乱暴な仕打ちを受け、唾をかけられる。彼らは人の子を、鞭打ってから殺す。そして、人の子は三日目に復活する。」十二人はこれらのことが何も分からなかった。彼らにはこの言葉の意味が隠されていて、イエスの言われたことが理解できなかったのである。ルカによる福音書 18章31節~34節

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 主イエスは、エルサレムへ向かうことを改めて告げておられます。エルサレムを目指すとは十字架を目指すということにほかなりません。この箇所には、エルサレムへと向かう主イエスの気迫があふれています。

 救い主メシアが苦しみを受けて殺されることは、旧約において預言されていました。たとえばイザヤ書53章7,8節、「苦役を課せられて、かがみ込み、彼は口を開かなかった。……捕らえられ、裁きを受けて、彼は命を取られた」。苦難を受けるしもべとしての救い主です。しかし、主イエスの時代、救い主のこの姿は忘れ去られていました。弟子たちもこのときは理解できず、真実に理解できたのはペンテコステにおいてです。復活のキリストと出会い、聖霊を注がれて初めて理解できたのです。

 しかし、主イエスご自身は旧約の預言によって示されている苦しみと死を見つめておられました。これから起こることが預言の実現だとは、御父のご計画だということです。罪と死の力に対する戦いは、まことの神でありまことの人である主イエスお一人にしか背負うことのできない戦いです。ですから、御父が計画し、備えておられることをわたしは喜んで引き受ける。自分が引き受けてこそ、私たち人間を罪の力から解き放つことができる。そうおっしゃって、主イエスはただ苦しまなければならないというのではなく、その苦しみが何をもたらすのかを見つめておられます。そして、御父のご計画であるゆえに、必ずや御父は勝利を与えてくださると信じて、「人の子は三日目に復活する」とおっしゃいます。主イエスご自身、旧約の約束を信じて、十字架へと向かっておられます。

 父なる御神は、こうして旧約の約束を信じ抜いて苦しみを引き受けた主イエスに復活という勝利を与えられました。主なる神はご自身を信頼する者を捨て置かれず、大きな報いを与えられるお方です。私たちは、このキリストの復活の証人とされ、復活を喜び祝って礼拝をささげます。

 そして、主イエスは「わたしたちはエルサレムへと上って行く」とおっしゃいました。「わたしは」ではなく「わたしたちは」です。すなわち、主イエスだけではない、弟子たち私たちもエルサレムへと上って行く。十字架につけられること、罪の贖いのために死ぬことは主イエスお一人の御業です。けれども、弟子たち私たちにもそれぞれ負うべき十字架がある。ここに、主イエスに従う信仰者、キリスト者の歩みがあります。

 一つには執り成して祈ることです。戦争があり、地震があり、まさに終わりの時代であると思わされる中で、執り成して祈る務めが信仰者に与えられています。もう一つ、信じることだと申し上げたいと思います。主イエスご自身、御父を信じ抜かれて苦しみを引き受けられました。それゆえ、私たちも信じることに立ちます。信じることには苦しみがともないます。信じて裏切られると傷つけられ、心が痛むのです。けれども信じ続ける。主イエスが私たちを愛して、私たちが神のみもとに立ち帰ると信じて、信じ抜いて十字架につけられました。生けるまことの神は私たちが立ち帰ると信じてくださっているのです。その神の信頼に応えて私たちも神を信じる、信じ続けます。たとえ神などどこにいるのかと嘲られようとも神を信じるのであり、武力が必要だという話が湧き起こっても、真実の平和は互いを理解し合い、赦し合うこと、受け入れ合うことから始まる、キリストの十字架にこそまことの平和の土台があると信じ続けて歩みます。そこにキリスト者の背負うべき十字架があります。

 「この世ではその何倍もの報いを受け、後の世では永遠の命を受ける」(30節)とある通り、大きな幸いが約束されています。十字架を背負う歩みは、忍耐と謙そんを求められ、苦しみをともなう歩みです。けれども、主なる神からの祝福のある、幸いな歩みにほかなりません。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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