日曜朝の礼拝「人の企みと神の計画」

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人の企みと神の計画

日付
説教
望月信牧師
過越の小羊を屠るべき除酵祭の日が来た。イエスはペトロとヨハネとを使いに出そうとして、「行って過越の食事ができるように準備しなさい」と言われた。二人が、「どこに用意いたしましょうか」と言うと、イエスは言われた。「都に入ると、水がめを運んでいる男に出会う。その人が入る家までついて行き、家の主人にはこう言いなさい。『先生が、「弟子たちと一緒に過越の食事をする部屋はどこか」とあなたに言っています。』すると、席の整った二階の広間を見せてくれるから、そこに準備をしておきなさい。」二人が行ってみると、イエスが言われたとおりだったので、過越の食事を準備した。(7~13節)ルカによる福音書 22章1節~13節

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 主イエス・キリストは自ら過越の食事の備えをしておられます。ペトロとヨハネに準備を命じましたが、真実には主イエスご自身が準備しておられました。おそらくご自分であらかじめ手配して、その上で、このとき、二人を遣わされたのです。弟子たちの中で中心的な立場にあった二人ですから、主イエスに命じられるまでもなく、過越の食事の準備は彼らの責任だったでしょう。ひょっとすると二人は、過越の食事をどのように準備するか頭を悩ませていたのかもしれません。ここでは、その労苦を主イエスご自身が背負ってくださっています。二人は思い悩んでいた、けれども、真実には、主イエスがすでに備えておられる道をたどるだけである。そうすれば、行くべきところへ行くことができる。

 もちろん、私たちは、自分の歩むべき道を自ら考えなければなりません。私たちは、神ご自身に似せられて、自ら考えて行動する存在として、自らの歩みを計画することのできる存在として、造られたからです。しかし、そこで大切なことは、神の御心、神の御計画を祈り求めることです。私たちは、自分が何をしたいのか自分が何を願っているかのと、考えるのではありません。神が自分に求めておられることは何か、神がわたしに与えようとしておられる使命は何か、そのことを思い巡らすことが必要です。そうして、神の御心、神の御計画を祈り求めるところで、まだ見ぬ神の御計画を自分のものとすることができます。主が備えておられる道を尋ね求めて歩むところに、私たちの信仰生活があります。

 「都に入ると、水がめを運んでいる男に出会う」。一般にユダヤでは水瓶を運ぶのは女性の仕事であり、男性が水瓶を運ぶことはまずなかったそうです。本当にそんな男に出会うだろうかと、二人は思ったでしょう。けれども出かけてみると、果たして主イエスのお言葉どおりであった。水瓶を運ぶ男に出会うことができたのです。二人はたいへん驚き、感動したでしょう。そして、その男について行くと、家の主人が席の整った二階の広間を見せてくれた。二人は、主イエスの言葉の一つひとつが真実であることに心打たれて、主イエスへの信頼を深めることになったでしょう。神の御計画を求めて歩むことには不安がともないます。けれども、そこに立ち続けて耐え忍ぶならば、神の御計画の実現を見て、神への信頼と感謝を強くさせられるでしょう。戸惑い悩むことが多いだけに、神の御計画の確かさを味わうときに、感謝と喜びも大きいのです。

 さて、ここにはもう一つの計画が記されています。祭司長たち律法学者たちの企みです。言うならば、二つの計画が激突しているのです。そして、福音書は神の勝利を明らかにしています。しかし、それはたいへん不思議な仕方で成し遂げられます。実のところ、彼ら人間の企みも成し遂げられるからです。彼らの計画通り、主イエスは捕らえられて裁かれ、十字架刑に処せられました。その意味では、彼らも成し遂げたのです。けれども、神はそれで終わらせられませんでした。主なる神は、その彼らの企みをもお用いになり、ご自分の御計画を成し遂げられました。すなわち、主イエスの十字架刑において、神はまさに人間の深く大きな罪を裁いて、処罰されたからです。主イエスを十字架につけるという彼らの悪事さえ用いて、神はご自身の御計画を成し遂げられました。

 主イエスは、その十字架の死に向かう神の小羊として、神の御計画に身をゆだねて、備えておられました。そして、神の御計画を成し遂げて、今や、神の御計画にゆだねて従うことへと私たちを召して、招いておられます。祭司長たち律法学者たちのような仕方で神の御計画に用いられるのでよいでしょうか。ペトロやヨハネのように、主イエスに聞き従うことによって神の御計画の器として用いられるものでありたいのです。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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