日曜朝の礼拝「終わりの日に備えて」

日本キリスト改革派 鈴蘭台教会のホームページへ戻る

終わりの日に備えて

日付
説教
望月信牧師
それから、イエスは弟子たちに言われた。「あなたがたが、人の子の日を一日だけでも見たいと望む時が来る。しかし、見ることはできないだろう。『見よ、あそこだ』『見よ、ここだ』と人々は言うだろうが、出て行ってはならない。また、その人々の後を追いかけてもいけない。稲妻がひらめいて、大空の端から端へと輝くように、人の子もその日に現れるからである。しかし、人の子はまず必ず、多くの苦しみを受け、今の時代の者たちから排斥されることになっている。」(22~25節)ルカによる福音書 17章22節~37節

この説教要約には音声ファイルはありません

 主イエスは、「神の国はあなたがたの間にあるのだ」とおっしゃって、神の国はすでに来ているとおっしゃいました。神の子である主イエスが地上に来られ、御言葉が宣べ伝えられ、くすしき御業が行われて、神の国はすでに来ています。もう一方で、「人の子の日を一日だけでも見たいと望む時が来る」とは、人の子である主イエスが去られて、神の国の到来を待ち望む時代が来るということです。「人の子はまず必ず、多くの苦しみを受け、今の時代の者たちから排斥されることになっている」と言われる通り、主イエスが十字架につけられ、その後、復活して天に上げられるからです。主イエスの再臨を待ち望む時が来るのです。

 こうして、今の時代は、すでに神の国は来ており、同時に、やがて来る神の国を待ち望むという時代です。私たちは、すでに実現した神の国の恵みを味わいつつ、来たりつつある神の国に備えて生きるのです。

 その今の時代をいかに生きるのでしょうか。一つには、「『見よ、あそこだ』『見よ、ここだ』と人々は言うだろうが、出て行ってはならない、後を追いかけてもならない」と言われる通り、目先の救いを求めて右往左往する人々の後を追いかけることなく、落ち着いた生活をするということです。出家したような宗教生活や怠惰な生活になるのではなく、日毎の仕事に勤しみ、地上に根ざした生活を送ります。

 もう一つには、けれども、地上の考え方、地上の価値観に埋没してしまってはなりません。主イエスは、ノアの時代のこととロトの時代のことを取り上げておられます。ノアの時代については無関心ということが指摘されています。神の裁きが近づいていると警告されていながら、人々は関心を持とうとしませんでした。洪水が来るというノアの声に誰も耳を傾けなかったのです。ロトの時代については、ロトの妻がソドムの町の繁栄に後ろ髪を引かれて、振り返ってしまいました。こちらでは地上の富、地上の繁栄への執着ということが指摘されています。主イエスは、飲んだり食べたりという日常的な事柄を取り上げて、神の国への無関心、また地上の事柄への執着を見つめておられます。ここに、人の罪を見つめる、主イエスの極めて鋭いまなざしがあります。日々の生活の慌ただしさの中で神を忘れ、地上の事柄を喜びとして神を見つめることを見失ってしまう。そうして神なき生活に陥ってしまうところに罪があるのです。

 地上の事柄に心を奪われ、神の国を求めて生きることを忘れるならば、今の私たちも人の子を排斥することになってしまいます。自分の命を生かそうとしてそれを失うことになりかねません。そうであってはならないと、主イエスは私たちを愛して、懸命に私たちを招いてくださるのです。

 主イエスは、天に上げられ、ご自身の霊である聖霊を遣わして、地上にご自身の体なる教会を建て上げてくださいました。そのことが私たちにとって大きな幸いです。主イエスは、私たちを教会に結び合わせることによって、私たちの信仰生活を整えて、キリストの再臨を待ち望む者としてくださいます。たとえば、私たちは七日に一度、礼拝をささげて、主の御声に耳を傾けます。このことによって、地上の社会に埋没してしまうことから守られるのです。私たちの思いは、その意味では、地上から引きはがされなければなりません。天上に目を向けて、神の右に座しておられる主イエス・キリストに目を向けることが必要です。そうして、そこから来られる私たちの真実の主人を待ち望みます。私たちは、地上において主人を帰りを待つ者として生きて参ります。

 主イエス・キリストに結ばれ、教会と一つとされて生きるところに、終わりの日に備える確かな人生があります。神の豊かな恵みの御業に感謝して、兄弟姉妹と共に神の国に備えて忠実に歩んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

礼拝に来てみませんか?

鈴蘭台教会の日曜礼拝は10時30分から始まります。この礼拝は誰でも参加できます。クリスチャンでなくとも構いません。不安な方は一度教会にお問い合わせください。

ホームページからでしたらお問い合わせフォームを。お電話なら078-592-6875まで。お電話の場合、一言「ホームページを見たのですが」とお伝えくださると、話が伝わりやすくなります。