日曜朝の礼拝「人間を照らす光」

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人間を照らす光

日付
説教
望月信牧師
初めに言(ことば)があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は、初めに神と共にあった。万物は言によって成った。成ったもので、言によらずに成ったものは何一つなかった。言の内に命があった。命は人間を照らす光であった。光は暗闇の中で輝いている。暗闇は光を理解しなかった。ヨハネによる福音書 1章1節~5節

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 ヨハネ福音書は「初めに」という言葉で始まります。これは旧約の創世記が「初めに」という言葉で始まることを思い起こさせるものです。「初めに、神は天地を創造された」(創世記1:1)。ヨハネ福音書は、「初めに言(ことば)があった。言は神と共にあった。……この言は、初めに神と共にあった」と言って、天地創造の初めからすでに言があったと語ります。

 この「言」はロゴスというギリシア語で、論理、原理と翻訳され、あるいは真理、知恵と翻訳することもできます。「初めにロゴスがあった。ロゴスは神と共にあった。ロゴスは神であった」と言われるロゴスは、ですから、神の真理、神の知恵と言うべきものです。すなわち、聖書の神は超越的なお方ですが、生きておられる人格的なお方であり、知恵をお持ちであり、神の知恵には神の真理がある。その神の真理、神の知恵がロゴスと言い表されて、初めにロゴスがあった、と言われます。主なる神は、そのご自身の知恵と真理に基づいて、天と地を創造されました。それゆえ、この世界には神の栄光が映し出されています。ですから、「見よ、それは極めて良かった」(創世記1:31)と言われるのです。

 ヨハネ福音書は、この言について、「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた」(ヨハネ1:14)と言います。言、ロゴスが人間の肉をとり、人となってくださったということです。私たちと同じ人間の一人となられ、私たちと共に生きるお方となってくださった。すなわち、主イエス・キリストです。神でありながら、人となってくださったお方、主イエス・キリストこそ、神の真理、知恵、ロゴスなるお方にほかならない。「言は肉となって、わたしたちの間に宿られた」と語ることによって、ヨハネ福音書は、クリスマスの出来事を声高らかに告げ知らせています。

 主なる神は、主イエス・キリストを通して私たちに語りかけてくださっています。それは、旧約時代に、アブラハムに語りかけ、預言者を通してイスラエルの民に語りかけ、そうして語り続けてくださって、それがついにクライマックスを迎えて主イエス・キリストがお生まれになったのです。そうして、主イエスにおいてご自身の命さえ惜しむことなく捨ててくださる、私たちへの愛を明らかにしてくださいました。「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された」(ヨハネ3:16)とある通りです。ですから、「わたしはあなたを愛している」という神の真理が姿かたちをとって現れた。それが言なる神、主イエス・キリストです。

 ヨハネ福音書は、この主イエス・キリストが人間を照らす光であると告げています。そして、この光が暗闇に打ち勝ちます。すなわち、天地創造の初めに、主なる神は「光あれ」とおっしゃって、光を創造されました。世界を明るい光に照らし出されるものとしてくださいました。その後、罪と堕落によって暗闇に覆われてしまった私たちとこの世界です。その私たちとこの世界を、再び明るく照らし出してくださる、そのことを、主なる神は、いわばご自身の命をかけて成し遂げてくださるのです。

 主なる神は、この主イエス・キリストの光に照らされて歩みなさいと、私たちを招いてくださっています。罪ゆえに私たちは暗闇に覆われていて、さまざまな痛みを味わいます。争いや憎しみに捕らえられることがあり、それは私たちの外側だけでなく、私たち自身の内側にある暗闇でもあります。けれども、そのような私たちに主なる神は、「わたしはあなたを愛している」と語りかけて、私たちを明るく照らし出してくださいます。命をかけて私たちを愛し、私たちをその生涯の終わりまで背負い、罪から救い出し、私たちを暗闇から解き放つと約束してくださいます。主イエス・キリストにおいて愛をもって語りかけてくださるこのお方に信頼して、主イエス・キリストの光に照らされて歩んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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