日曜朝の礼拝「教会の土台」

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教会の土台

日付
説教
望月信牧師
イエスが言われた。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」シモン・ペトロが、「あなたはメシア、生ける神の子です」と答えた。すると、イエスはお答えになった。「シモン・バルヨナ、あなたは幸いだ。あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ。わたしも言っておく。あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の力もこれに対抗できない。」(15~18節)
マタイによる福音書 16章13節~19節

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 主イエスは、「わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる」とおっしゃいました。主語は主イエスご自身です。主イエスご自身が教会を建ててくださいます。そして、主イエスは、教会とは何であるのかをここで教えておられます。「教会」とは「集まり、集会」を意味しますが、自分たちで集まろうと言って集まるのではなく、呼び出されて集まる集会です。主イエス・キリストが呼び集めて、教会を建ててくださいます。主イエスの招きに応えて集められているのが神の民、教会にほかなりません。

 もちろん、一方で、私たちは自発的、能動的に教会に集まり、奉仕をささげて教会を建て上げることに加わります。教会において自発性が大切にされることは言うまでもありません。けれども、それは私たちの応答としての自発性であり、私たちを集めて教会を建ててくださる神の御業を根拠とし、土台とするものにほかなりません。

 「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか」。主イエスは、一方で、弟子たちに信仰の主体性を求めておられます。洗礼者ヨハネやエリヤなどと言われている。それに対して「あなたがた自身は何と言うのか」と問いかけて、主体的に、自らの確信として、主イエスを救い主と信じることを求めました。しかしもう一方で、「あなたはメシア、生ける神の子です」と答えたペトロに、「あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ」とおっしゃって、天の御父がペトロに信仰を与えたのであると教えられました。信仰は神からの賜物にほかならない。私たちの内側で聖霊なる神が働いておられるからです。ペトロだけではありません。私たちは、神の子とする霊をいただき、御言葉を教えられてはじめて、御父を「父よ」と呼ぶことができるのです。

 神ご自身が私たちを招き集めてくださいました。私たちの背後で主なる神が働いて、一つの群れとして結び合わせておられます。そうして、一つとされて、私たちは神の御言葉に耳を傾けて礼拝しています。実に教会は、そのように神の御言葉に耳を傾けて共に礼拝することによって、信徒一人ひとりを陰府の力に打ち勝つものとして養い育みます。そこに、主なる神が教会を建てておられる目的があります。私たちは、一人ひとりがバラバラではたいへん弱く、罪と死の力に立ち向かうことができません。私たち自身には力がありませんが、礼拝によって御言葉の養いをいただき、信仰の友と励まし合い、力づけ合います。私たちは、その霊的な交わりに支えられてはじめて、罪と死の力と戦い、信仰に堅く立つ歩みを地上の生涯の終わりまで全うすることへと守り導かれるのです。

 ペトロが主イエスに答えて信仰を告白しました。「ペトロ」とは「岩」という意味ですが、もともとペトロが岩のように揺れ動かない性格だったのではありません。ペトロには軽率なところがあり、もろく崩れやすい岩だったのです。けれども、ペトロは主イエスを見つめ続けました。天の御父は、主イエスを見つめて神の御言葉に耳を傾け続ける、そのところで、罪とけがれの中にある私たちに主イエスを堅く信じる信仰を告白させてくださいます。そこにキリストの教会が建てられます。事実、弱くもろかったペトロが、全世界に福音を宣べ伝えて、殉教の死を遂げるまでに自らをささげて生きる者とされました。それほどまでに神の御業は私たち人間を造り替えて、陰府の力に打ち勝つものとするのです。

 神の御業の中に置かれているゆえ、私たちは、落ち着いて、慌てることなく、平安のうちに取り組むことができます。主イエス・キリストを見つめる、神の御言葉に忠実に耳を傾ける。この基本的なことを大切にするところで、罪と死の力に打ち勝つほどの大きな力が与えられます。喜びと感謝をもって礼拝をささげ、教会を共に建て上げて参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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