日曜朝の礼拝「狭い戸口から入れ」

日本キリスト改革派 鈴蘭台教会のホームページへ戻る

狭い戸口から入れ

日付
説教
望月信牧師
イエスは町や村を巡って教えながら、エルサレムへ向かって進んでおられた。すると、「主よ、救われる者は少ないのでしょうか」と言う人がいた。イエスは一同に言われた。「狭い戸口から入るように努めなさい。言っておくが、入ろうとしても入れない人が多いのだ。(22~24節)ルカによる福音書 13章22節~30節

この説教要約には音声ファイルはありません

 十字架のエルサレムを目指して歩んでおられる主イエスに、ある人が「主よ、救われる者は少ないのでしょうか」と問いかけました。それに対して、主イエスは「狭い戸口から入るように努めなさい」とおっしゃって、直接にはお答えになりませんでした。「『お前たちがどこの者か知らない』という答えが返ってくるだけである」という言葉などから、主イエスの嘆きや憤りを聞き取ることができるように思います。

 「救われる者は少ないのでしょうか」。この問いは、わたしには、どことなく傍観者的な、第三者的な問いであるように感じられます。主イエスは、救われる者が多いか少ないかが問題ではない、問題はあなた自身が救われるかどうかなのだと、おっしゃっておられるのではないでしょうか。たとえ救われる者が多かったとしても、自分が救われなかったならば、いったいどうなるのでしょう。そして、それは彼だけの問題ではありませんから、主イエスは一同に対しておっしゃいます。「狭い戸口から入るように努めなさい」。すなわち、あなた自身が自分の救いを達成するようしっかり努めなさいということにほかなりません。

 自分の救いを達成するように、二つのことを心に留めましょう。一つは、「狭い戸口から入るように努めなさい」とおっしゃって、主イエスは私たちにへりくだること、謙そんであることを求めておられます。「狭い戸口から」と言われるのは、そこから入るのに困難があるからでしょう。「努める」という言葉には「労苦する」「戦う」という意味があり、すなわち、救われて神の御国に入れられるためには、労苦があり戦いがあるのです。それは、人と争い、人を押しのけるような戦いではありません。自分自身との戦いであり、自分の傲慢さを知り、打ち砕かれ、悔い改めるという戦いです。私たちは、身を低くし、謙そんにされることに努めて、狭い戸口から入るものとされるのです。

 もう一つとして、そのへりくだりは、何よりも神に対するへりくだり、神に対する謙そんです。主イエスは、家の主人のたとえを通して教えてくださいました。主人が戸を閉めてしまうと、いくら戸を叩いても、戸は開かれません。ここで示されることは、戸はやがて閉められるのであり、主なる神がその時を定めておられるということです。そして、その時が来たならば、たとえ一緒に食べたり飲んだりしたことがあっても、たとえ教えを受けたことがあっても、もはや猶予されず、取り返しがつかないのです。心に刻みましょう。時は神がご支配しておられ、いつ戸が閉められるのかをご存じなのはただ神お一人です。そのことを認めて、神の御前にへりくだらなければなりません。すなわち、私たちは、神に招かれて、その招きを拒んではならない、先延ばしにしてはなりません。主イエスは、自分の思いを先立たせることなく、へりくだって神の招きに答えて生きる決断をするよう、私たちに求めておられます。

 主イエスが与えてくださる救いは、神の独り子が肉を引き裂かれ、血を流して、その痛みと苦しみを耐え忍んで獲得してくださった、尊い高価な恵みです。主イエスは、その恵みを決して無駄にしてはならないとおっしゃっています。へりくだって神の招きに答えて生きるときに、私たちは狭い戸口から入り、神の国の喜びに入る者とされます。そして、へりくだるとは戸口を通り抜けるときだけではありません。その低い姿勢、へりくだる姿勢を生涯保ち続けます。生涯をかけて、十字架の主イエス・キリストに結ばれて、日毎に低く謙そんにされていく戦いを戦うのです。

 これは私たち自身の業ではありません。聖霊が働いて、罪が取り除かれて、成し遂げられることです。聖霊に導かれるよう祈り、神の御言葉によって打ち砕かれて、謙そんに神と人に仕えて歩んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

礼拝に来てみませんか?

鈴蘭台教会の日曜礼拝は10時30分から始まります。この礼拝は誰でも参加できます。クリスチャンでなくとも構いません。不安な方は一度教会にお問い合わせください。

ホームページからでしたらお問い合わせフォームを。お電話なら078-592-6875まで。お電話の場合、一言「ホームページを見たのですが」とお伝えくださると、話が伝わりやすくなります。