日曜朝の礼拝「聖なる教会~使徒信条30~」

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聖なる教会~使徒信条30~

日付
説教
望月信牧師
神の御心によって召されてキリスト・イエスの使徒となったパウロと、兄弟ソステネから、コリントにある神の教会へ、すなわち、至るところでわたしたちの主イエス・キリストの名を呼び求めているすべての人と共に、キリスト・イエスによって聖なる者とされた人々、召されて聖なる者とされた人々へ。イエス・キリストは、この人たちとわたしたちの主であります。(1,2節)コリントの信徒への手紙一 1章1節~3節

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 使徒信条は、「聖なる公同の教会……を信ず」と告白します。今日は、「聖なる」とある部分です。「聖」、「聖い」とはどういうことでしょうか。人格的に清廉潔白で「清い」ことは、もちろん尊ばれるべきことです。しかし、聖書で「聖い」と言われることとは、少々違っています。

 「コリントにある神の教会へ、すなわち、……キリスト・イエスによって聖なる者とされた人々、召されて聖なる者とされた人々へ」(コリント一1:2)と言って、使徒パウロはコリントの教会に対して「聖なる者」と呼びかけました。ところが、このときのコリント教会には、ある人はパウロに、ある人はアポロにという分裂があり、性的な不道徳を恥じない人々がおり、キリストの教会として整っているとは言えない有り様でした。人間的な意味では、「清い」ということから遠い状態だったのです。

 パウロがコリントの教会を「聖なる者」と呼んだのは、お世辞ではなく、もちろん皮肉でもありません。パウロは、心からの確信をもって「聖なる者」と呼びかけました。それは、聖書において「聖」ということが人間に根拠を持つものではないからです。「聖性」とは、本来、神ご自身の性質であり、神が神以外のものから遠く隔たっておられること、神の超越性を表します。神はただお一人、永遠なるお方、無限なるお方であり、あってあるお方、すべての存在の根拠となるお方、創造主であられ、造られたすべてのものから隔たっておられ、まったく区別されるべきお方です。それゆえ、人は神を畏れて、「聖なるかな」とほめたたえます。「聖い」とは、神お一人にこそ相応しい言葉です。

 その「聖い」という言葉が私たち人間に対して用いられて、「聖なる者」と呼ばれます。それは、主なる神が私たちをご自分のものとして取り分けてくださるからです。パウロは、「召されて聖なる者とされた人々」と言いました。神に召されて、神のものとされている。ここに人や教会が「聖い」と呼ばれる根拠があります。コリント教会の人々は、まったくの恵みとして召し出され、取り分けられて、神のものとされた民です。ですから、たとえ人間的にはどれほど罪にまみれて惨めであったとしても、ただ神の愛と憐れみに基づいて、彼らは「聖なる者」なのです。

 こうして、「聖なる教会」を信じるということも、教会の根拠、教会の土台が、生けるまことの神、三位一体の御神にあることを告白することにほかなりません。教会は、ただ神の御業に礎を置いています。「キリスト・イエスによって聖なる者とされた」とあるように、教会のかしらであるイエス・キリストが、体である教会を召し出し、ご自身を献げて、十字架につけられてくださいました。教会は、キリストご自身の命によって買い取られ、聖霊を注がれてキリストの体とされました。教会は、主イエス・キリストの十字架の贖いと聖霊の注ぎのゆえにキリストのもの、神のものとされて、聖とされています。教会は、真実に「〈キリストの〉教会」にほかなりません。こうして、「聖い」とは、ただ神の恵みです。

 この恵みに心から感謝して、神をほめたたえましょう。私たちは、この恵みのゆえに、互いの聖さを認めて、互いを愛する者、互いに仕える者であり得ます。そして、神によって聖とされているゆえに、私たちは聖霊の実りを期待することができます。もし私たちが多少なりとも「喜び、平和、寛容、親切、……」(ガラテヤ5:22,23)をあらわして生きることができるならば、それは神の憐れみにほかなりません。聖霊なる御神が私たちを造り替えてくださって、成し遂げられることなのです。ですから、自分の力に依り頼むのではなく、神の憐れみに寄りすがり、聖霊に導かれて造り変えられることを祈り求めます。そうして、兄弟姉妹方と共に、聖なる公同の教会を建て上げることに励んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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