日曜朝の礼拝「公同の教会~使徒信条29~」

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公同の教会~使徒信条29~

日付
説教
望月信牧師
シモン・ペトロが、「あなたはメシア、生ける神の子です」と答えた。すると、イエスはお答えになった。「シモン・バルヨナ、あなたは幸いだ。あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ。わたしも言っておく。あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。陰府の力もこれに対抗できない。(16~18節)マタイによる福音書 16章16節~19節

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 使徒信条は、「聖なる公同の教会……を信ず」と告白します。「公同の」は、余り一般的には使われない言葉です。「公私」という言葉があって、「私」が社会の部分としての個々人を指すのに対して、「公」は社会の全体を指します。そこに「同」という漢字が加えられて、それは一つということです。「公同の」とは一つとしての全体ということであり、「普遍的」と言い換えることができます。「公同の教会」とは「普遍的な教会」であり、教会は地域の違いや歴史の違いを越えてあまねく一つである。

 地域が違い言葉も違う、使徒たちの時代があり宗教改革の時代があり、今、私たちの時代の教会がある。天上の教会と地上の教会という違いもあります。私たちが目にしている教会は地上の、私たち自身が生きている時代の、ある地域の、限られた教会に過ぎません。それに対して、公同の教会、普遍的な教会は天上にも広がっています。主イエスが上げられた天には、すでに御父のみもとに召された信仰の先輩たちがいて、彼らが主をほめたたえています。そこに天上の教会があります。

 教会はあまねく一つである。それは、教会のかしらであるお方がただお一人だからです。「体は一つ、霊は一つです。……主は一人、信仰は一つ、洗礼は一つ、すべてのものの父である神は唯一であって、すべてのものの上にあり、……」(エフェソ4:4-6)。教会のかしらは主イエス・キリストお一人であり、一つのかしらに対して体も一つである。そして、それは神が唯一であるということを根拠にするのだと言われます。神の御前に教会は一つにほかならない。「公同の教会」を信じるとは、神の御前に教会は、あらゆる時代や地域を越えて一つであり、地上と天上を越えて一つである、そう信じて告白するということにほかなりません。

 主イエスはおっしゃいました。「あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ。わたしも言っておく。あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる」(マタイ16:17,18)。信仰を授けてくださるのは天の御父であり、教会を建ててくださるのは御父の右に座しておられる主イエス・キリストです。ですから、教会の土台は天上にあります。ピラミッドを逆さまにしたイメージです。土台は天にあるのであり、地上に見えるのはその小さく狭まった先っぽにほかなりません。氷山の一角という言葉があって、海面下に大きな部分が隠れているように、すでに空の星のように数え切れないほどの信仰者が天上の教会に加えられて、天上には大きな大きな教会が隠されています。

 そして、地上の教会のことを戦闘の教会と言います。それは罪と戦うということです。地上において、私たちは信仰者とされてなお罪人ですから、罪との戦いの中に置かれています。それに対して、天上の教会を勝利の教会と言います。罪との戦いを終えて、主イエス・キリストのみもとに召されて、神の勝利にあずかっているからです。主イエスは、「陰府の力もこれに対抗できない」(マタイ16:18)とおっしゃって、教会の勝利を約束されました。地上において、この勝利はどこにあるのかと思う、罪との戦いに破れてばかりだ、罪の悲惨に何と苦しめられるのかと思います。けれども、勝利は確かです。「あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている」(ヨハネ16:38)とおっしゃった主イエスご自身が、十字架と復活の御業によって罪と死の力に打ち勝たれました。その主イエス・キリストに結ばれて、私たちの勝利、公同のキリスト教会の勝利は確かなのです。

 先日、地上の私たちの教会から、天上の勝利の教会へと一人の信仰の先輩を送り出しました。その先輩に続いて、天上の勝利の教会へと続く信仰の道を、互いに支え合いながら、忍耐強く歩んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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