日曜朝の礼拝「祈りを教えてください」

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祈りを教えてください

日付
説教
望月信牧師
イエスはある所で祈っておられた。祈りが終わると、弟子の一人がイエスに、「主よ、ヨハネが弟子たちに教えたように、わたしたちにも祈りを教えてください」と言った。
そこで、イエスは言われた。
「祈るときには、こう言いなさい。
『父よ、/御名が崇められますように。御国が来ますように。(1,2節)ルカによる福音書 11章1節~4節

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 古くより「信じることは祈ることである」と言われて、祈ることが大切にされて参りました。神を信じていることが私たちの生活のどこに現れるのか、それはごく具体的に祈りの姿に現れます。また、肉体の命が呼吸によって保たれるように、魂は祈りという呼吸によって命を保たれます。私たちは祈ることによって霊的に健やかなものとされるのです。

 このとき弟子たちは、「祈りを教えてください」と主イエスに願い出ました。それは、祈りとは学んで身に着けるものだということが、旧約以来の神の民の伝統であり、確信するところだったからです。ですから、主イエスも快く答えて、弟子たちに祈りを教えてくださいました。主イエスは、一言ずつかみ砕いて、どう祈るのか何を祈るのか、教えてくださいました。子どもがあらかじめ薄く書かれている字をなぞって字を習うように、主イエスの祈りをなぞることによって、私たちは祈りを学びます。

 そうして祈ることによって、私たちは主イエスに背負われます。祈ることによって、私たちは主イエスに背負われ、私たちの重荷を主イエスに背負っていただく。それが祈るということです。今日、申し上げたいことは、このただ一点です。祈りとは主イエスに背負われ、私たちの重荷を主イエスに背負っていただくことなのだということです。祈りとは、主なる神に背負われることにほかならない、このことです。

 私たちは祈ることが苦手です。苦しみの時、試練の時、しばしば私たちは祈ることができなくなります。いや、それだけでなく、私たちは日頃から祈りにおいて怠惰です。私たちには祈ることを遠ざけてしまう弱さ、いや、罪があるのです。それは、祈ることは神に依り頼むことであり、すなわち、自分の力を捨てること、自分が中心でいることを断念することだからです。祈りにおいて、神の御前に自らを誇ることはできません。私たちは自分の弱さ、小ささ、愚かさを認めて神の御前にひれ伏さなければなりません。そうしないと祈りにならない。私たちは、そのことを本能的に知っていますから、祈りを遠ざけてしまいます。

 ですから、祈ることは自分との戦いです。祈りを遠ざけてしまう、古い自分との格闘です。その罪人である自分、祈ることのできない私たちをさえ背負って、祈ることを教えてくださる。それが十字架につけられて死に、けれども罪と死に打ち勝って復活された主イエス・キリストです。その主イエスに背負っていただく、主イエスと一つにされる、そのために主の祈りが与えられています。私たちは、主の祈りを祈ることにより、自らの心と思いを主イエスの御心に重ね合わせます。そうして、私たちは、主イエスに背負われ、主イエス・キリストと一つにされるのです。

 復活の主イエス・キリストは、天に上げられ、神の右に座しておられます。神の右に座して、一つには、聖霊を遣わして、聖霊において私たちの内に住み、私たちの心の苦しみ、痛み、悲しみ、嘆きをご存じです。もう一つには、神の右に座して、御父に執り成してくださっています。ですから、私たちは、私たちの苦しみ、痛み、悲しみ、嘆きをご存じである、言葉にできないようなうめきさえもご存じである、そのお方を、神の右に座すお方として、私たちの執り成し手として、持っています。主の祈りを祈ることによって祈りを学び、そうして、私たちは真実に、この執り成し手である主イエスに背負われて歩むことへと導かれます。

 このような祈りが与えられて、祈ることこそ信仰者の務めです。苦しみの時、試練の時、神の御前に静まり、祈ります。今こそ、神の御前に静まり、神の憐れみ、助けを祈り求めて祈りましょう。互いのために執り成して、祈りましょう。私たちが神に背負われてこそ在るを得る、そのように、この世界のすべてが神に背負われてこそ在るを得るのです。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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