日曜朝の礼拝「三日目に~使徒信条23~」

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三日目に~使徒信条23~

日付
説教
望月信牧師
最も大切なこととしてわたしがあなたがたに伝えたのは、わたしも受けたものです。すなわち、キリストが、聖書に書いてあるとおりわたしたちの罪のために死んだこと、葬られたこと、また、聖書に書いてあるとおり三日目に復活したこと、ケファに現れ、その後十二人に現れたことです。(3~5節)コリントの信徒への手紙一 15章1節~11節

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 「三日目に」は、はたしてどれほど重要性があるのかと思われるような、たいへん小さな言葉です。けれども、簡潔かつ要約的な使徒信条においても省かれていません。使徒パウロは、「聖書に書いてあるとおり三日目に復活したこと」と語って、「三日目に」の大切さを示しました。主イエスご自身、「御自分が必ずエルサレムに行って、……三日目に復活することになっている」(マタイ16:21)とおっしゃいました。これは、「三日目に復活しなければならない」という文章です。ですから、「三日目に」とは、神の御計画としての「三日目」だと考えるべきでしょう。

 消極的な意味では、「三日目に」とは、主イエスの死の確かさを表しています。死んだと思われたが仮死状態であったという場合を念頭において、主イエスの時代、息を引き取って二日ほど経つと、もはや蘇生の可能性はなく、確実に死んでいると考えられたそうです。「三日目に」とは、その意味で、確実に死んだと判断できる、ということです。これは、主イエスが確かに死んで葬られ、死人のうちに数えられてくださったことを指し示しています。主イエスは確かに葬られ、陰府にくだり、罪ゆえの死を苦しむ陰府に留まられたのです。それゆえ、私たちの古い人、罪人としての古い人が、主イエスが死んで葬られることによって共に葬り去られたのである、私たちは、そう心から信じることができます。

 積極的には、「三日目に」とは、旧約の御言葉の実現を意味しています。幾つかの箇所を挙げることができますが、とりわけレビ記23章が大切です。旧約の民の行うべき七つの祭が命じられて、その一つとして「初穂の祭」があります。穀物の初穂を献げるのであり、具体的には大麦の収穫の最初に刈り入れた良いものを神に献げます。この初穂の祭が、「祭司は安息日の翌日にそれを差し出さねばならない」(11節)とあり、過越祭直後の安息日の翌日に行われます。すなわち、主イエスは金曜日に新しい過越の小羊として十字架につけられました。そして、日が暮れて土曜日、すなわち安息日となります。その安息日の翌日が日曜日、三日目であり、その朝、主イエスはよみがえられました。すなわち、三日目とは極めて具体的に初穂の祭を指すものと理解されます。

 私たちの救い主イエス・キリストは、新しい小羊として私たち罪人の身代わりとなって十字架につけられるだけでなく、新しい命を勝ち取って、新しく収穫された御自身の命を初穂として神に献げてくださいました。そのことによって、過越だけでなく、初穂の祭をも成就してくださいました。こうして、主イエスは、御自身を初穂として献げることにより、イザヤ書53章12節にある通り、御自身に続く多くの人を戦利品として獲得されたのです。そうして、今や教会が建てられ、私たち、主イエス・キリストに結ばれて、自らを神に献げて生きる者が起こされています。このためにこそ、キリストは「三日目に」復活しなければなりませんでした。

 神の御計画には無駄なものは何もなく、とても美しいものだと思わされます。そして、その御計画は、ひたすらに私たちを愛して、私たち罪人を救い出すためのものなのだと示されます。すなわち、神の御計画は私たち罪ゆえに死すべき者をご自分のものとするための御計画なのです。「三日目に」とは、その意味で、神の御計画と私たちの人生が一つとされる、一つに結び合わせられるための「三日目」です。こうして、私たちは、自分の人生を、私たち地上の人間の視野の中で思い巡らすだけではない、神の大きな御計画の中で見つめるものとされています。

 今や三日目である日曜日を主の日として集まり、主イエス・キリストを通して御父を礼拝します。初穂であるお方に続く者とされた私たちです。自らを神のものとして献げて、主イエスと共に歩もうではありませんか。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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