日曜朝の礼拝「天にのぼり~使徒信条21~」

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天にのぼり~使徒信条21~

日付
説教
望月信牧師
さて、使徒たちは集まって、「主よ、イスラエルのために国を建て直してくださるのは、この時ですか」と尋ねた。イエスは言われた。「父が御自分の権威をもってお定めになった時や時期は、あなたがたの知るところではない。あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」こう話し終わると、イエスは彼らが見ているうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。(6~9節)使徒言行録 1章3節~11節

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 よみがえられた主イエス・キリストは、40日にわたって弟子たちと共に過ごされた後、弟子たちを離れて天へと上げられました。この昇天日は木曜日であり、記憶されることが比較的少ないのですが、上げられた主イエス・キリストを仰いで、いと高きところを見つめることが大切です。

 ルカ福音書によると、主イエスは手を上げて祝福され、そのまま地上を離れて、天に上げられました。それは大空を上へとのぼっていかれたのですが、そのまま宇宙空間に出たわけではありません。詩編に「天は神の栄光を物語り、大空は御手のわざを示す」(19:2)とあるように、「天」とは神の栄光の満ち満ちるところを指すのであり、神の御座にほかなりません。主イエスが天にのぼられたとは、神の栄光の御座へとのぼられたということです。キリストのへりくだり、謙卑の御業に対して、高く上げられることを高挙の御業と言います。高挙には復活も含まれますが、昇天はキリストの高挙を象徴的に表す御業です。主イエスは、天の御父によって復活させられ、高く引き上げられて、栄光を授けられました。

 主イエスは神の栄光を表す雲に覆われて、目には見えなくなりました。それは、栄光をお受けになった主イエスは、信仰の目で見られるべきお方だということです。人間が肉の目で見ることができるのは、へりくだりの主イエス・キリストであり、復活後40日間の主イエス・キリストまでです。その先は信仰において見つめられるべきであり、聖霊に導かれ、キリストの言葉である御言葉を通して見つめられるべきお方なのです。

 こうして、主イエス・キリストは肉の目では見えないお方となられて、遠くに行ってしまわれたのか、もはや主イエス・キリストは共にいてくださらないのか。いいえ、そうではありません。主イエスは、「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(マタイ28:20)と約束されました。それは、「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける」という御言葉の通り、聖霊によって実現します。聖霊が弟子たちに注がれて教会が生み出され、聖霊の宮であり、キリストをかしらとする教会において、主イエス・キリスト御自身が共におられることが実現しました。宗教改革者ルターは、「主が近くにおられたとき、主は私たちから遠くにおられた。主が私たちから遠いとき、主は私たちの近くにおられる」と言いました。天に上げられて主イエスが遠くに行かれたかのように思いますが、今や聖霊において地域や時代までも超えて主イエス・キリストが共にいてくださる、新しい時代、聖霊の時代となりました。

 聖霊は父なる神と御子イエス・キリストの霊です。それゆえ、聖霊のおられるところに御父がおられ、主イエス・キリストがおられます。聖霊に導かれてキリストの御言葉が語られ、聞かれ、御父が礼拝されるところに主イエス・キリストが共におられます。こうして、ここにあそこにというのではない、あなたがたの内に神の国があるのだと言われたように、この私たちにおいて神の国が現れるものとされています。この幸いが、主イエス・キリストが天に上げられたことによって実現しました。

 主イエス・キリストは、今、いわば二つに引き裂かれておられます。天に上げられた教会のかしらとしてのキリストと、聖霊によってキリストの体とされた教会とそこに集められている私たちです。私たちの内にもキリスト御自身がおられます。かしらは天にあり、体は地上にあって、引き裂かれています。それゆえ、かしらなるキリストはご自身の体である教会とそこに生きる神の民を迎えに来られます。そうして本当に一つとなられる。私たちが天の御父のみもとへと引き上げられ、私たちにも主イエス・キリストの光栄、勝利の冠が授けられます。その日を待ち望み、「主よ、来たりませ」と祈って、地上の信仰の生涯を共に歩み抜きましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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