日曜朝の礼拝「イエス・キリスト~使徒信条9~」

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イエス・キリスト~使徒信条9~

日付
説教
望月信牧師
このように考えていると、主の天使が夢に現れて言った。
「ダビデの子ヨセフ、恐れず妻マリアを迎え入れなさい。マリアの胎の子は聖霊によって宿ったのである。マリアは男の子を産む。その子をイエスと名付けなさい。この子は自分の民を罪から救うからである。」(20,21節)マタイによる福音書 1章18節~25節

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 私たちは主イエス・キリストを信じて、キリスト者とされています。この「イエス・キリスト」とは、「イエス」がお名前で、「キリスト」は油注がれたお方、救い主という意味です。ですから、「イエス・キリスト」とは「キリストであるイエス」ということであり、「イエスはキリストであられる」という意味です。こうして、「イエス・キリスト」とお呼びするのは、「救い主イエス」とお呼びするのと同じことです。「イエスはまことの救い主である」と告白して、「イエス・キリスト」とお呼びします。

 さて、「イエス」というお名前は、地上で名付けられたのであり、このお方が真実に人としてお生まれになったお方であることの証だと言えるでしょう。この名前は、マタイ福音書が語るとおり、天の御父がヨセフとマリアを通して名付けられた大切な名前です。「イエス」とはギリシア語式の呼び方であり、ヘブライ語式では「ヨシュア」です。ヨシュアには、「主は救い」、「主は救いの御業を行われる」という意味があります。

 出エジプト記と民数記にヨシュアという指導者が登場します。出エジプトの指導者モーセの後継者として、イスラエルの民をカナンに導き入れた人物です。主なる神は、ヨシュアを通してご自身の救いの御業を成し遂げてくださいました。その特別な名前、「主は救い」、この名が生まれてきた男の子に与えられて、「イエス」と呼ばれます。この男の子は、ヨシュア以上に、まさにこの名前にふさわしいお方です。主イエスは、御使いによって告げられたとおり、「罪からの救い」を成し遂げるお方だからです。約束の地カナンへと神の民を導き入れることをはるかに超えて、このお方は、罪の奴隷の中から導き出して、神共にいます約束の地、とこしえの神の御国へと、ご自身の民を導き入れるお方だからです。

 その救いの御業を行う職務を表す言葉が「キリスト」です。「キリスト」は「救い主」を意味するギリシア語で、これに対応するヘブライ語は「メシア」、「油注がれたお方」という意味です。旧約のイスラエルにおいて、預言者と祭司、王の職務は神に召されて立てられる特別な職務であると理解され、油を注がれて職務に就きました。油を注がれるとは、神の霊に満たされて神のしもべとして民に仕えることのしるしです。このメシアについて、捕囚の時代を経て、一人の神のしもべを待ち望むことが始まりました。これまでの預言者、祭司、王を超える、決定的なただ一人のメシアです。「見よ、わたしのしもべ、わたしが支える者を。わたしが選び、喜び迎える者を……」(イザヤ42:1)。イスラエルの民は、苦難の中で、ただお一人の「油注がれたお方」メシアを待ち望みました。

 そのメシアとはどなたなのか、ナザレで育ち、十字架につけられたイエスである、そう信じるのがキリスト教です。「彼は軽蔑され、人々に見捨てられ、多くの痛みを負い、病を知っている……」(イザヤ53:4)。人びとに見捨てられ、神にも呪われて十字架につけられたお方が救い主であるとは、愚かなことに思えるかもしれません。けれども、このお方こそ、主なる神から与えられたまことの救い主です。このお方の十字架の死は、私たちの罪ととがを背負われた死にほかなりません。私たちの身代わりとして死に、死に打ち勝ってよみがえられました。そのことにより、私たちすべての人間にとって根本的で決定的な罪を滅ぼし、命を勝ち取られました。ここに真実の「罪からの救い」があります。

 私たち人間にとって本当に必要な救いは何でしょうか。聖書は、罪からの救いだと語ります。私たちが罪から解き放たれて、神の御前に立ち返ることが必要なのです。その救いの御業を成し遂げてくださったゆえに「イエス・キリスト」とお呼びします。私たちを罪から救い出す救い主イエス・キリストに結ばれて生きる人生を、共に歩もうではありませんか。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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