日曜朝の礼拝「そして~使徒信条8~」

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そして~使徒信条8~

日付
説教
望月信牧師
兄弟たち、わたしもそちらに行ったとき、神の秘められた計画を宣べ伝えるのに優れた言葉や知恵を用いませんでした。なぜなら、わたしはあなたがたの間で、イエス・キリスト、それも十字架につけられたキリスト以外、何も知るまいと心に決めていたからです。(1,2節)コリントの信徒への手紙一 2章1節~5節

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 使徒信条は、「我はその独り子」で始まる第二項で、主イエス・キリストを信じる信仰を告白しています。ラテン語では、第二項は「そして」という小さな言葉で始まります。第一項を含めて申し上げますと、「我は信ず、神を、父なる、全能の、造り主、天と地の、そして、イエス・キリストを、その独り子、我らの主、……」と言って、第二項へと続きます。日本語の使徒信条にある「我は」は、翻訳で補われている言葉です。

 この「そして」は、子どもが物語やおもしろい話を聞いて、「ねえ、そして、そして?」「そして、続きは?」と言って話の先を急がせるようなニュアンスで理解するとよいと言われます。使徒信条は、第二項へと、主イエス・キリストへと急いでいます。父なる御神ももちろん大切ですから、ていねいに告白します。しかし、先へ急ぎたい、主イエス・キリストについて早く告白したい。ここにキリスト教信仰の中心があるからです。

 使徒パウロは、主イエス・キリストにこだわって、「イエス・キリスト以外、何も知るまいと心に決めた」と語りました(コリント一2:2参照)。同様に、使徒信条にも主イエス・キリストにこだわる姿勢があり、これが使徒たち以来のキリスト教会の姿勢です。私たちは、使徒信条から主イエス・キリストがどのようなお方であるのかを学ぶだけではありません、主イエス・キリストにこだわる信仰の姿勢を学び取ることが大切です。

 さて、「そして」は、あるものとあるものをつなぐ言葉です。すなわち、生けるまことの神とは、御父なる神だけではなく、御子なる神イエス・キリストがおられ、聖霊なる神がおられます。その意味で「そして」です。唯一の神でありながら「そして」があるとは、すなわち三位一体の神ということです。このことは私たち人間の理解をはるかに超えた、主なる神の真理です。しかし、その神の真理を受け入れて、「そして」のある神を信じたならば、そこからあふれ出る恵みはとても豊かなものです。「そして」があるということは、「あれもこれも」だからです。

 第一のお方、父なる神は、天地の造り主であられ、今も天地を統べ治めておられます。私たちをご自身の御手をもって造り、神の良き作品として生きるようにしてくださいました。第三のお方、聖霊なる神は、私たちの内に住み、私たちをきよめ、造り変えて、新しい命に生きるものとしてくださいます。私たちの罪とけがれを取り除き、神の御前に立ち帰らせ、ついには私たちを神の良き作品として完成してくださいます。

 この第一のお方と第三のお方の間に、第二のお方、御子なる神イエス・キリストがおられます。このお方は、「そして」、すなわち、第一のお方と第三のお方を結ぶ位置で、救いの御業を行われました。十字架と復活の御業です。御子はまことの神でありながらまことの人となられ、私たちの罪を背負って十字架につけられて死に、罪と死の力を打ち破って復活されました。この主イエス・キリストのゆえに、罪の赦しと新しい命が私たちに与えられました。こうして、神の御子イエス・キリストがかなめの位置におられます。このイエス・キリストがおられないならば、私たちに罪とけがれからのきよめはなく、新しい命もありません。

 御子イエス・キリストのゆえに、聖書の神は、天地を造り秩序を定めるだけでなく、救いの神であり、完成の神であられます。裁きを行うお方であり、罪を赦すお方であられます。その意味で、キリスト教の神は「あれもこれも」です。「正義か愛か」ではなく、「正義も愛も」です。「秩序か赦しか」ではなく、「秩序も赦しも」です。聖書の神は三位一体の神であり、唯一、絶対の神でありながら、しかし、救いの神、赦しの神にほかならない。「そして」のある神なのです。主イエス・キリストを通して神を知ることこそ、私たちに与えられた幸いにほかなりません。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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