日曜朝の礼拝「信仰の継承~使徒信条1~」

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信仰の継承~使徒信条1~

日付
説教
望月信牧師
イエスが言われた。「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」シモン・ペトロが、「あなたはメシア、生ける神の子です」と答えた。すると、イエスはお答えになった。「シモン・バルヨナ、あなたは幸いだ。あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ。(15~17節)マタイによる福音書 16章15節~19節

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 教会は、神の御言葉である聖書に耳を傾けるだけでなく、使徒信条をはじめとする信条、信仰告白を用います。プロテスタント教会は宗教改革において「聖書のみ」と主張しました。それは、当時の教会が聖書から導き出せない誤ったことを教会の教えとして教えていたためです。「聖書のみ」とは、聖書によって間違った教えが正されることを求める言葉であり、信条や信仰告白が不要だということではありません。

 聖書は膨大な分量の文章から成り立っています。聖書の全体を正しく理解することはとても難しいと言えるでしょう。私たちは、全体を理解していないまま、聖書を読まなければならない面があります。そのため、主なる神は、教会に信条や信仰告白を与えてくださいました。私たちは、信条や信仰告白を手引きとして聖書を読むことによって、聖書を正しく読み、神様が与えてくださった信仰を正しく受け継ぐことができます。その意味で、聖書と教会、そして信条・信仰告白は、それぞれが三角形の頂点のようなものです。聖書と教会と信条・信仰告白が一つとなって役割を果たして、キリスト教信仰が正しく受け継がれていきます。

 信条には、使徒信条に加えてニカイア信条、カルケドン信条、アタナシウス信条があり、合わせて四つです。使徒信条のほか、ニカイア信条もとても大切であり、いずれご一緒に学びたいと思います。「信条」はラテン語でシンボリウムと言い、「しるし、象徴」という意味があり、信条には教会を象徴し、一つにまとめる役割があります。公同の教会の一致のしるし、教会の一致の象徴が信条です。四つの信条は、古代教会において広く受け入れられていて、古代信条また基本信条と呼ばれます。これら古代信条のいずれかを受け入れている教会がキリスト教会、たとえ教派が違っても公同のキリスト教会です。それに対して、いずれの信条も受け入れない教会は異端ということになります。使徒信条の学びを通して、私たちは初代教会の時代から受け継がれてきた信仰を確認し、公同の教会として受け継ぐべき信仰を受け継ぐものとされます。

 「あなたはメシア、生ける神の子です」と告白したペテロに対して、主イエスはおっしゃいました。「シモン・バルヨナ。あなたは幸いだ。あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ」。すなわち、ペトロの信仰告白は、ただ人間の側の出来事ではなく、天にいます父なる神によって可能とされた、神の側の出来事でもあるということです。聖書において、信仰は神から与えられるものにほかなりません。信仰は神の賜物であり、それゆえ信仰告白も神の賜物なのです。

 ペトロは、このあと主イエスから叱責され、主イエスを裏切る道をたどりました。彼は信仰を告白していながら、まだ主イエスを正しく理解していなかったのです。ペトロが主イエスを正しく理解したのは、復活の主イエスに出会ってから、さらには聖霊が降臨してからだったと言えるでしょう。ペトロの信仰告白が彼の心からの言葉であったことはもちろんです。けれども、彼自身の思いを越えて天の御父から与えられた言葉であった。彼は、何度も与えられた信仰告白の言葉の前に謙そんにされ、そこから繰り返し学ぶ者とされたでしょう。実のところ、そのように与えられた信仰の言葉を自分の信仰の言葉としていく。それが信仰の歩みなのです。

 外から与えられる信仰の言葉を謙そんに受け入れ、繰り返し学ぶことによって、いつの間にかそれが自分自身の言葉、自分の内なる言葉になっていく。それが、信仰が身に付く、信仰が血となり肉となるということにほかなりません。与えられた言葉を受け入れ学ぶところに聖霊が働いて、私たちの信仰を成長へと導いてくださいます。聖霊が豊かに働いて、信仰の成長が確かなものとされるよう、祈り求めて参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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