日曜朝の礼拝「主は生きておられる」

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主は生きておられる

日付
説教
望月信牧師
ちょうどこの日、二人の弟子が、エルサレムから六十スタディオン離れたエマオという村へ向かって歩きながら、この一切の出来事について話し合っていた。話し合い論じ合っていると、イエス御自身が近づいて来て、一緒に歩き始められた。(13~15節)ルカによる福音書 24章13節~35節

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 主イエスが十字架につけられて三日目の朝、女性たちがお墓に行くとお墓は空っぽであり、主イエスの遺体が見当たりません。そこに輝く衣を着た二人の人、神の御使いが現れて、告げました。「なぜ、生きておられる方を死者の中に捜すのか。あの方はここにはおられない。復活なさったのだ」。これが主イエス・キリストの復活の出来事です。

 その日の午後、二人の弟子がエルサレムからエマオへと向かっていました。二人はエルサレムを離れ、弟子の群れからも離れて、自分の村に帰ろうとしていたのです。それは、主イエスは死んでしまったのであり、もはや弟子としての自分たちの歩みは終了であると考えたからです。彼らはもちろん、主イエスの十字架だけでなく、復活についても知っていました。「主は復活なさった」と告げられたことは、使徒たちに伝えられており、二人にも伝えられていたのです。けれども、復活などどうして信じられようか。二人はそう思って、主イエスの死と遺体が失われた出来事について話し合いながらも、主イエスから離れようとしていました。

 ここに記されることは、ですから、二人の弟子が信仰の道を離れようとしていた、そこに復活された主イエスご自身が近づいて、一緒に歩いてくださった、ということにほかなりません。いや、それだけでなく、主イエスはエマオに向かう二人の前にいわば立ちはだかって、彼らを立ち止まらせ、エルサレムへと導き返してくださいました。彼らの一人はクレオパという名前でした。クレオパは初代教会の指導者の一人であったと伝えられています。主イエスから離れようとしていた彼は、主イエスによって導き返されて、やがて教会を支える指導者の一人とされたのです。私たちの不信仰の歩みも、それ以上行くことがないように、主イエスご自身が私たちを立ち止まらせて、導き返してくださいます。そこに、主イエスが復活して今も生きておられる、その恵み、その幸いがあります。

 二人はどのようにして立ち止まるものとされたのでしょうか。二人は、主イエス・キリストについて、確かによく知っていました。主イエスは「行いにも言葉にも力のある預言者」だったと言います。しかし、どれほど力があったとしても預言者は預言者であり、人間にほかなりません。彼らは主イエスを一人の預言者、一人の人間として理解していたのです。彼らが主イエスに期待していたことも、地上のイスラエルの事柄でした。この点で、彼らの思いはどこまでも地上に土台を置くものであったと言わざるを得ません。それに対して、主イエスは聖書全体に基づいてご自分について説明されました。主イエスのご生涯はただ地上の歩みを見ているだけでは分かりません。旧約の背景があり、天地創造の時以来の神のご計画、神の物語があるからです。神のその大きな物語の中で主イエスというお方を知ってはじめて、主イエスの復活を信じることができます。そこに罪と死の力を打ち破る神の御業があることが分かるのです。

 人間の目線から目を転じることが必要です。主なる神が何を約束されたのか、主なる神に何を期待すべきなのか。人間の物語ではなく、神のご計画、神の物語に目を向けることが大切です。そのところでこそ、私たちは、心が熱く燃やされて、生き生きとした信仰に生きる者とされます。このとき二人は、神のご計画を知り、自分たちが神の御腕によって捕らえられていることを知って心が燃やされ、目が開かれました。復活の主は、聖霊と御言葉によって、今、私たちと一緒に歩まれます。ここに私たちの救いがあり、希望があります。こうして、エマオへの道は、不信仰の道から神の御前に立ち帰る信仰の道へと変えられました。主イエスが私たちの前に立ちはだかり、導き返してくださいます。主イエスに復活の勝利を与えた生けるまことの神を、心から賛美いたしましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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