日曜朝の礼拝「主イエスに仕えた女性たち」

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主イエスに仕えた女性たち

日付
説教
望月信 牧師
すぐその後、イエスは神の国を宣べ伝え、その福音を告げ知らせながら、町や村を巡って旅を続けられた。十二人も一緒だった。悪霊を追い出して病気をいやしていただいた何人かの婦人たち、すなわち、七つの悪霊を追い出していただいたマグダラの女と呼ばれるマリア、ヘロデの家令クザの妻ヨハナ、それにスサンナ、そのほか多くの婦人たちも一緒であった。彼女たちは、自分の持ち物を出し合って、一行に奉仕していた。(1~3節)ルカによる福音書 8章1節~3節

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 主イエスは福音を宣べ伝えて十二弟子と共に旅をしました。主イエスの弟子には女性も含まれており、女性の弟子たちも主イエスと一緒に旅をしています。福音書の表舞台にはあまり登場しませんが、女性たちが伝道旅行に同行して、主に仕えていた。福音書記者ルカは、そのことを大切に記録に残したいと願って、ここに書き留めたのでしょう。

 三人の名前が書き留められています。「マグダラの女と呼ばれるマリア」とはマグダラ出身のマリアです。悪霊を追い出していただいた、すなわち病をいやしていただいたのであり、それ以来主イエスに従っていたものと思われます。主イエスが十字架につけられたとき遠くから見守っており、復活の朝には埋葬された墓に行き、復活の主に最初に出会った女性の一人です。女性版ペトロと言うことができるかもしれません。「ヘロデの家令クザの妻ヨハナ」。このヘロデは洗礼者ヨハネを捕らえて殺したヘロデです。そのヘロデの家令の妻、すなわち夫と共にヘロデに仕えていたであろう女性が主イエスの弟子になっていた。ここには福音の力があります。福音はヘロデの宮廷に対しても確かな力があったのです。おそらく夫が亡くなる不幸があり、彼女はその後、主イエスのところに身を寄せたのでしょう。スサンナという女性については何も分かりません。けれども、当時の教会の人たちにはよく知られていた女性だったでしょう。「そのほか多くの婦人たちも一緒であった」と言われていて、多くの女性が主イエスの旅に同行し、伝道旅行を支えていたものと思われます。

 彼女たちは、「自分の持ち物を出し合って、一行に奉仕してい」ました。おそらく、目に見えることとしては食事や洗濯の世話をして、主イエスと弟子たちの身の回りを整えることが中心だったでしょう。それらに気を配る人々がいてこそ、主イエスの伝道の働き、福音宣教のわざが支えられました。けれども、彼女たちは単に身の周りの世話をするだけではなく、経済的な支援までもしていたようです。自分の時間を献げ、自分の財産をも提供して、そうして自分のすべてをささげて主イエスのために仕えたのです。彼女たちはまさに自らの賜物を生かして神の御国のわざに仕えた、主イエスの福音宣教に共に参加したのです。

 二つのことに心を留めましょう。一つは、人は男も女も等しく神のかたちに造られました。ですから、女性も神の御前に生きる尊い存在であり、主なる神から使命を委ねられて、共に重荷をになう存在です。女性が神の国から排除されない、それだけでなく、神に仕えるわざ、今日の教会のさまざまな働きや職務からも排除されません。もう一つは、ですから、これはフェミニズムではなく、女性の権利ということでもありません。事柄はもっと単純であって、神の御前に召されるということなのです。主なる神に召されて、その召しに忠実に、また極めて素朴に、単純に、召しに応えて生きるということが大切なのです。

 マグダラのマリアは七つの悪霊を追放していただきました。それは多くの罪を犯してきたが、多くを赦していただいたということです。それゆえ彼女は多くを献げて生きることへと変えられました。そのところで、彼女には豊かな賜物があって女性版ペトロのような存在になった。そこで大切なことは主イエスに従って、自分にできることは何でもしたいと思って奉仕する、その召しに応えて生きる姿勢でした。その信仰の姿勢によって、私たちは主に仕え、共同体を建て上げるものとして用いられるのです。

 私たちも、おのおの召されたところに従い、自らの賜物と力を精一杯ささげて、主の弟子として神と教会に仕えて歩んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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