日曜朝の礼拝「キリストとその復活の力」

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キリストとその復活の力

日付
説教
望月信牧師
わたしは、キリストとその復活の力とを知り、その苦しみにあずかって、その死の姿にあやかりながら、何とかして死者の中からの復活に達したいのです。(10,11節)フィリピの信徒への手紙 3章7節~11節

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 使徒パウロは、10節で「キリストとその復活の力」と言います。十字架だけでなく、復活を知ってこそ、キリストを知るすばらしさを理解することができるということでしょう。キリスト者は復活のキリストを仰いで生きるのであり、キリスト教信仰は復活を信じる信仰にほかなりません。

 一つには、キリストの復活は、ただイエスというお方が生き返られたという出来事ではありません。「死は勝利にのみ込まれた」(コリント一15:54)とあるように、キリストの復活は、死の力を打ち破り、死そのものに勝利した神の御業にほかなりません。そして、死が滅ぼされたとは罪の力が打ち破られたということでもあります。罪と死が打ち砕かれて、私たちはもはや罪の縄目から解き放たれました。私たちは今もなお罪に苦しめられますが、しかし、もはや罪が私たちの主人なのではありません。十字架と復活のキリストが私たちの主人であり、この主に結ばれて、私たちは罪の赦しと新しい命の幸いに招き入れられています。

 もう一つには、「キリストとその復活の力」と言われていて、三位一体の生けるまことの神がキリストを復活させたということが、この言葉で言い表されています。復活は、ただキリストの力によるのではなく、御父と聖霊も働かれた三位一体の神の御業だと言えるでしょう。そのキリストを復活させたのと同じ神の力が今も働いています。「キリストとその復活の力とを知り」とは、キリストに働いた復活の力と同じ神の力が、今や私たちに働いていることを知るということです。ご自身の御子を罪と死の力に打ち勝たせ、復活の勝利へと導かれた、その同じ神の力が、今、歴史の中で生きている私たちにも同じように与えられます。時代も場所もはるかに隔たっていますが、しかし、同じ神の力に捕らえられて、私たちも復活の命に入れられます。私たちが信じる復活は、私たち自身の復活でもあります。復活の主に結ばれて、私たち自身、復活の命、よみがえりの命、とこしえの命を生きる者とされる。キリスト・イエスを知ることは、こうして、まさに素晴らしいことにほかなりません。

 パウロは、「何とかして死者の中からの復活に達したい」、そのために「その苦しみにあずかって、その死の姿にあやかりながら」と言います。「その苦しみ」とは十字架の苦しみでしょう。復活に達するために十字架の苦しみにあずかり、その死の姿にあやかるとはどういうことでしょうか。私たちの罪の償いのための十字架は、罪もけがれもない神の御子お一人しか背負うことができません。その意味では、キリストの十字架の苦しみは私たちには分からないものだと言えるでしょう。しかし、信仰者として苦しむ中で、私たちにも分かることがあるのだと思います。

 私たちは罪の破れに苦しみます。罪ゆえに引き裂かれた人間関係に心を痛めます。そして、私たちのために死んでくださったキリストが、痛み、苦しみを背負ってくださっています。ですから、私たちは、苦しみから目を背けることなく、苦しみ、痛みを共に背負います。そう考えると、その死の姿にあやかるところにある復活の命ということが分かるように思います。すなわち、苦しみや痛みを共に背負うところで、苦しみが取り去られるよう祈り、できるところで力を尽くして生きる。そういう生き方が生まれるからです。新しい命、復活の命を生きることが始まるからです。それは、自分の力で新しい生き方をするというのではありません。苦しみの中でキリストを死から復活させたのと同じ神の力が私たちの上に注がれていることを信じて、力を尽くします。神の力に捕らえられて、神に召されて取り組むのです。そのとき、復活の命に力づけられて、神と人に仕えて生きることへと造り変えられます。そこに、復活の命に生かされて神と人に仕える、キリスト者の新しい人生があるのです。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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