日曜朝の礼拝「労苦は無駄ではなかった」

日本キリスト改革派 鈴蘭台教会のホームページへ戻る

労苦は無駄ではなかった

日付
説教
望月信牧師
命の言葉をしっかり保つでしょう。こうしてわたしは、自分が走ったことが無駄でなく、労苦したことも無駄ではなかったと、キリストの日に誇ることができるでしょう。更に、信仰に基づいてあなたがたがいけにえを献げ、礼拝を行う際に、たとえわたしの血が注がれるとしても、わたしは喜びます。あなたがた一同と共に喜びます。同様に、あなたがたも喜びなさい。わたしと一緒に喜びなさい。フィリピの信徒への手紙 2章16節~18節

この説教要約には音声ファイルはありません

 使徒パウロは、牢獄に捕らえられて、自分の人生が無駄に終わると思っていたでしょうか。いいえ。「こうしてわたしは、自分が走ったことが無駄でなく、労苦したことも無駄ではなかったと、キリストの日に誇ることができるでしょう」と言います。「走る」とは前へ進もうと奮闘するという意味です。スポーツ選手が計画的に自らを訓練し、節制し、自分自身を鍛えるように、目標を目指して計画的に取り組むことです。きちんと計画的に取り組んで着実に前に進み、自分が労苦したことは決して無駄ではなかったとキリストの日に誇ることができる。パウロはそう言います。

 「キリストの日に誇る」。それは、自分の労苦や自分がしてきたことを誇るのでしょうか。確かにパウロは福音を宣べ伝えて大きな働きをしました。しかし、それはパウロ自身の力で成し遂げたことなのでしょうか。いいえ、パウロは、キリストと教会を迫害していたところを捕らえられて、キリストに仕える者とされました。ですから、自分を誇ることなどとうていできないと思っていたでしょう。主なる神がパウロを召し出し、キリストのしもべとしてくださいました。主がパウロを用いて、神の恵みによって、彼を大きな働きを成し遂げる者としてくださったのです。

 ですから、「キリストの日に誇る」。「キリストの日」とは、主イエス・キリストの再臨の日、終わりの日です。それは、「恐れおののきつつ自分の救いを達成するように努めなさい」(12節)とあった、救いの達成の日でもあります。その救いは、主なる神が成し遂げてくださることです。弓矢の射手として、主イエス・キリストが正しく目当てを目指して、矢を射てくださった。私たちは射られた矢であり、聖霊が私たちの内に働いて、私たちの姿勢を整えてくださいました。主なる神が、私たちをまっすぐな矢として、正しく目当てを射とめる者としてくださった。

 ですから、主なる神が私たちの労苦を無駄ではないものにしてくださった、ということです。私たちが労苦しなかったというのではありません。もちろん主に仕えて労苦したのです。しかし、ただ私たちの労苦によって事が成し遂げられたというのではありません。もし主なる神が私たちと共にいてくださらなかったなら、無駄だったのかもしれません。ですから、「キリストの日に誇る」。「誇るものは主を誇れ」というパウロの言葉を思い起こします。私たちの労苦が無駄ではないものとしてくださったお方がおられます。主なる神であり、主イエス・キリストです。ですから、自分が走ったことが無駄でなかった、労苦したことも決して無駄ではなかったと、心から主なる神に感謝し、主を誇る。主なる神をほめたたえる。生けるまことの神にこそ、感謝と賛美をささげます。

 パウロは、「たとえわたしの血が注がれるとしても、わたしは喜びます」と言います。それは、自分が走ったことが無駄ではない、労苦したことも無駄ではない、それが変わることがないからです。主の祝福は、私たち人間の状況に左右されません。パウロは、そのことを確信して、ですから、言います。「わたしは喜びます。あなたがた一同と共に喜びます。同様に、あなたがたも喜びなさい。わたしと一緒に喜びなさい」。こう告白して、喜ぶことができるとは、なんと幸いなことであろうか。このような人生を歩む者でありたいと、強く思わされるのです。

 パウロは、「キリストの日に誇ることができるでしょう」と言って、「キリストの日」という目当て、目標をしっかり見つめていました。人生の目標、目当てを見失わないことが大切です。そして、目的地を正しく知るならば、そこに行くまでの道筋をどのように定めるのか、正しく定めることができるでしょう。目当てを目指して、信仰の姿勢を整えて歩む。その私たちの人生を、主なる神ご自身が豊かに祝福してくださいます。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

礼拝に来てみませんか?

鈴蘭台教会の日曜礼拝は10時30分から始まります。この礼拝は誰でも参加できます。クリスチャンでなくとも構いません。不安な方は一度教会にお問い合わせください。

ホームページからでしたらお問い合わせフォームを。お電話なら078-592-6875まで。お電話の場合、一言「ホームページを見たのですが」とお伝えくださると、話が伝わりやすくなります。