日曜朝の礼拝「救いの達成に努める」

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救いの達成に努める

日付
説教
望月信牧師
だから、わたしの愛する人たち、いつも従順であったように、わたしが共にいるときだけでなく、いない今はなおさら従順でいて、恐れおののきつつ自分の救いを達成するように努めなさい。あなたがたの内に働いて、御心のままに望ませ、行わせておられるのは神であるからです。フィリピの信徒への手紙 2章12節~13節

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 「わたしが共にいるときだけでなく、いない今はなおさら従順でいて」とあり、パウロがいない今、必ずしも従順ではない状況を思い浮かべることができます。私たちも、上司やリーダーの前では「はい、わかりました」と答え、その人がいなくなったら不平不満を漏らすというようなことがあるのだと思います。罪の性質とはそういうものだと思わされます。しかし、パウロがここで考えていることは、上司やリーダーに対する従順ではなく、主イエス・キリストに対する従順です。パウロを含めて教会は、頭である主イエス・キリストに対して従順であろうと努めてきたのです。それが、パウロがいないからといって失われるというのであってはならない。そう言って、パウロは、主であるイエス・キリストに対して、私たちが従順であることを求めます。

 この従順ということが教えられ、続いて「恐れおののきつつ自分の救いを達成するように努めなさい」とあることが、この箇所の注目点です。ここでは、従順が自分の救いの達成ということに結び合わせられています。従順ということが救いの達成の鍵になるということです。

 通常、私たちの救いは神の恵みであると言われます。キリストにおいて勝ち取られた罪と死に対する勝利を、主なる神が私たちに分かち与えてくださます。それは、まったくの無償で与えられるので、救いは神の恵みです。パウロは、これが違っている、キリストの御業を何かで補う必要があると言うのではありません。パウロが考えていることは、救いの恵みを得て、私たちは地上において信仰の生涯を歩み続けなければならないということです。信仰の生涯を地上の人生の終わりまで歩み抜いて、与えられた恵みを無にすることがない。それが自分の救いを達成するとパウロが言っていることです。そして、信仰の生涯を終わりまで歩み抜くという点で大切なことが、従順ということなのです。

 弓と矢にたとえて考えてみましょう。主イエス・キリストが弓を射る人、弓の射手です。私たち信仰者は射られる矢です。射手である主イエスが私たちを神を知る信仰の生涯へと送り出して、私たちを矢として射てくださいます。十字架と復活のキリストは確かな力でまっすぐに目当てに向かって射てくださいます。そこでは矢である私たちは何もしなくてよい。ですから恵みです。私たちは天の御国をめざして、正しいゴール、真実の目当てを目指して飛んでいく。そうして、私たちは何もしなくてよい。

 何もしなくてよい。しかし、真実には、姿勢を整えて、まっすぐであることが求められています。実際のところ、私たち人間は、自分の力、人間的な力に依り頼もうとして、変なところに力が入って姿勢が曲がってしまいます。そうして矢が曲がっていると、いくら正確に射られていても、正しい目当てに向かわないことが起こります。ですから、真っ直ぐな姿勢を保つ。それが従順です。ですから、キリストに対する従順さであり、神の真理、神の御言葉に対する従順さ、素直さです。御言葉に従うのであり、自己流、自分流に変えてしまうということであってはならない。神に対して、キリストに対して、自分を主張するというのではない。

 この従順を保つために、主イエス・キリストと御父は私たちに聖霊を与えてくださいました。聖霊を私たちの内に住まわせ、私たちの内に働いて、私たちが神の御心に従って自ら望み、神の御心を行うことができるよう、導いてくださいます。神ご自身が私たちの内に働いて、私たちの姿勢を整えさせてくださる。主イエス・キリストという矢の射手に対して、従順であることができるよう、整え、導いてくださいます。

 与えられた救いの恵みに感謝し、主イエス・キリストの御声に素直に耳を傾けて、従順におのおのの救いを達成するよう努めて参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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