日曜朝の礼拝「キリストは主であると宣べて」

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キリストは主であると宣べて

日付
説教
望月信牧師
このため、神はキリストを高く上げ、あらゆる名にまさる名をお与えになりました。こうして、天上のもの、地上のもの、地下のものがすべて、イエスの御名にひざまずき、すべての舌が、「イエス・キリストは主である」と公に宣べて、父である神をたたえるのです。(9~10節)フィリピの信徒への手紙 2章6節~11節

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 キリスト賛歌の後半では、低きに降られた主イエス・キリストが神によって高く引き上げられたことが取り上げられます。へりくだりについては「キリストは」でした。ここで主語が変わって、「神は」です。「神」、すなわち、父なる神がキリストを高く上げられました。「キリストを高く上げ」には、キリストの復活と昇天、御父の右への着座に至るすべてが含まれています。そして、あらゆる名にまさる名をお与えになったとは、「主」という名を与えてくださったということです。キリストは、独り子なる神としてもちろん「主」と呼ばれるべきお方ですが、十字架の死を経て高く上げられて、真実に「主」と呼ばれるお方です。こうして、天と地と地下のものがすべてこの御名にひざまずき、このお方を礼拝します。

 キリストは、十字架において私たちを罪から救い出すためにご自分の命を犠牲にしてくださいました。「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない」(ヨハネ15:13)とおっしゃって、身をもって神の愛をお示しくださったのです。そして、御父は、キリストを高く上げることによって、この愛こそが神に喜ばれる全き愛、完全な愛であると明らかにしてくださいました。十字架の死に示された愛こそ、神に喜ばれる真実の愛にほかならない。その証、保証として、神はキリストを高く引き上げられたのだと申し上げることができます。

 そして、主なる神は私たちをも高く上げてくださいます。そこに神の目当てがあります。キリストは私たちに聖霊を注いで、私たちをご自身と結び合わせてくださいます。私たちはキリストへと結び合わせられて、やがて高く上げられます。キリストにある新しい命を生きるものとしてくださいます。キリストに似せられて、永遠の命の幸いに加えられます。

 しかし、それは自らを誇り、高ぶって、罪の支配下に戻ってしまうようなことではありません。キリストが高く引き上げられて、十字架に示された愛、へりくだりの愛こそ神の喜ばれることであると明らかにされました。ですから、私たちもへりくだりの愛に立つのです。キリストが私たちを愛してくださったように、互いに愛し合う。そこに新しい掟があります。

 私たちは、今なお罪の悲惨にまみれて、古い自分、罪の自分から完全に自由ではありませんから、この愛に真実に生きることができません。けれども、十字架のキリストを仰ぐ者とされて、私たちは、キリストが示してくださった自分の命を捨てる愛に確かに憧れと喜びを感じるようにされたのです。私たちの内に、すでに神の愛のともし火がともされているのだと言えるでしょう。私たちは、「イエス・キリストは主である」と告白して、このキリストの愛にいよいよ生きる者とされています。

 そして、「すべての舌が、『イエス・キリストは主である』と公に宣べて、父である神をたたえる」ことが、「同じ思いとなり、同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにして」(フィリピ2:2)とある、私たちの一致の要です。教会は、キリストをかしらとして一つ、体も一つです。それは、「イエス・キリストは主である」と告白し、神をほめたたえる、神の栄光を表す、この賛美において一つだということです。ここに、私たちの一致の要があります。今はまだ、私たちは、真理のすべてを悟ることはできません。ですから、私たちの理解や考え方には違いがあります。しかし、信仰の告白と賛美において、今すでに一つとされています。ですから、私たちは、キリストを主と信じて神をほめたたえる、この礼拝において、まさに教会が一つであることを表して、歩む者とされています。

 十字架のキリストを高く上げて、キリストを主と告白し賛美する信仰を私たちに与えてくださった神に感謝と賛美をささげましょう。そして、へりくだって互いに愛し合う信仰の歩みを確かなものとして参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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