日曜朝の礼拝「今こそ解放の時」

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今こそ解放の時

日付
説教
望月信牧師
ところが会堂長は、イエスが安息日に病人をいやされたことに腹を立て、群衆に言った。「働くべき日は六日ある。その間に来て治してもらうがよい。安息日はいけない。」しかし、主は彼に答えて言われた。「偽善者たちよ、あなたたちはだれでも、安息日にも牛やろばを飼い葉桶から解いて、水を飲ませに引いて行くではないか。この女はアブラハムの娘なのに、十八年もの間サタンに縛られていたのだ。安息日であっても、その束縛から解いてやるべきではなかったのか。」(14~16節)ルカによる福音書 13章10節~17節

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 腰が曲がったまま伸ばすことができない一人の女性が会堂礼拝に出席していました。「十八年も病の霊に取りつかれている」と記されています。これは病の背後に何か霊的な問題、罪の問題があったと考えられていたことを暗示しています。災難に際してだけでなく、病についてもほかの人よりも罪深いからだと思われることがありました。この女性は、そのような目で見られていたということでしょう。けれども、この女性は人目を気にすることなく、礼拝に出席していました。おそらく神の憐れみに依りすがろうと、必死の思いだったのでしょう。そのように懸命に求める者を主イエスは決して放っておかれません。女性が主イエスの前に立つとき、主イエスのくすしき御業、神の恵みの御業が行われます。

 主イエスは「婦人よ、病気は治った」とおっしゃって、女性に手を置いて立ち上がらせます。「病気は治った」とは、すでに治っているということであって、不思議な言葉です。ひょっとすると、この女性自身、治らないものと思い込んで、心が頑なになっていたのかもしれません。そういうものと信じてしまっているような姿です。もちろん、そんなことを信じる必要はありません。主イエスは、その頑なさを打ち砕き、信ずべきお方はどなたであるのかを教えてくださいます。それは「病気は治った」とおっしゃる主イエスを信じるのです。生けるまことの御神こそが命を与え、病をいやすお方です。ただそのお方を信じればよい。この主イエスと出会って、女性は真実にいやされて立ち上がることができました。

 福音書は続けて、主イエスのいやしの御業に反発した会堂長について語ります。今日は安息日である。安息日には働くことが禁じられている。いやすことも働くことであって、安息日にすべきことではない。

 「この女はアブラハムの娘なのに、十八年もの間サタンに縛られていたのだ。安息日であっても、その束縛から解いてやるべきではなかったのか」。明らかに、主イエスの思いは安息日の戒めには向けられていません。主イエスの思いは目の前の女性に向けられています。その女性が負っている苦しみと痛み、そしてその苦しみから解き放してやるべきであるということです。安息日であっても牛やろばを解いて水をやり、命を得させます。そのように解き放たれて命を得るということが安息日の目的である。神の民の一人であるにもかかわらず、サタンに縛られていたのです。そうであれば、「安息日であっても、その束縛から解いてやるべきではなかったのか」。主イエスは、そう問いかけておられます。

 これは、安息日の戒めを軽んじているのではありません。主イエスは安息日の本質を見つめておられます。何かをしてはならないと言って人を縛り付けるのが安息日なのではありません。安息日は神の御前に立って、命を得る日です。その実現のために、神の御前に立つことを妨げてしまう仕事は中断しなければなりません。また、とりわけ家族や奴隷を休ませるための配慮が求められています。神の御前に立ち、自分を取り戻すこと、また、他者をいたわるということ。これらが見失われるならば、安息日の戒めはたちまち人を縛るものになってしまいます。

 そして、このとき、安息日の戒めに縛られている人がいました。この会堂長自身です。主イエスは彼を解き放とうと、彼の前に立って語りかけておられます。そして、今、私たちを解き放つために、私たちのただ中に立ってくださいます。私たちの前に立って、語りかけてくださいます。

 私たちは罪のゆえに自分の頑なさに捕らえられています。そこから解き放たれるために主イエスの前に立つことが必要です。日曜日を安息日、主の日として主イエス・キリストの御前に立ち、いやしと平安をいただいて生きる幸いに感謝し、主なる神をほめたたえて歩んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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