日曜朝の礼拝「ともし火をともして歩もう」

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ともし火をともして歩もう

日付
説教
望月信牧師
「腰に帯を締め、ともし火をともしていなさい。主人が婚宴から帰って来て戸をたたくとき、すぐに開けようと待っている人のようにしていなさい。主人が帰って来たとき、目を覚ましているのを見られる僕たちは幸いだ。はっきり言っておくが、主人は帯を締めて、この僕たちを食事の席に着かせ、そばに来て給仕してくれる。」(35~37節)ルカによる福音書 12章35節~40節

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 「腰に帯を締めて、ともし火をともして」いるとは、旅支度をして備えているということです。かつて主なる神が「腰帯を締め」て主の過ぎ越しとエジプトへの出発のために備えるようお命じになったように(出エジプト12:11)、今の私たちも旅支度の備えをして地上の人生を歩みます。

 「いざ鎌倉」という言葉があります。鎌倉時代に大事件が起こると諸国の武士が鎌倉に呼び集められたことから、何か急なことが起きた場合にただちに駆けつけることを意味します。いつでもご主君のもとに駆けつける用意をしているのです。私たちキリスト者の場合、主なる神が大きな御業を行われる、主イエス・キリストが再び来られる、その時に向けて備えて生きるということ、そこにキリスト者の人生があります。そして、「いざ鎌倉」には「鎌倉」という目的地がはっきりと示されています。私たちの場合も、旅支度をして備えるときに、目的地をしっかり見つめて備えることが大切です。その意味で、「いざ再臨」です。「いざ再臨」。主イエス・キリストが再び来られる、その主イエス・キリストのみもとに駆けつけるということから、私たちの今の人生を考えて備えます。

 私たちは、通常、自分の今いるところから人生の計画を立てるでしょう。けれども、「いざ再臨」とは、再臨から引っ張ってきた線の上に自分の人生を置くということです。建物を建てるために地面に穴を掘るとき、穴を掘るべきところにあらかじめ糸を張り、その糸を目印にして穴を掘ります。私たちの人生にも、ちょうどそのような糸、線が、再臨からこちらに向かって張られていると考える。その線に重なり合うように、自らの生活を整えていく。そうすれば、慌ただしい日常生活の中でも、私たちが目指すべきところ、立つべき位置を見失うことがありません。

 「主人が婚宴から帰って来て戸をたたくとき、すぐに開けようと待っている人のようにしていなさい」。その家の主人が婚宴に出席しているというたとえです。当時、丸一日、長い場合は数日かけて結婚の披露が行われたそうです。帰りは遅くなり辺りは暗くなる。祝いの席でアルコールが入りますから足もとがおぼつかない。そんなご主人を迎えるため、ともし火をともしておき、帰ってきたときすぐに戸を開けて出迎えます。

 そのときに何が起こるのか、「主人は帯を締めて、このしもべたちを食事の席に着かせ、そばに来て給仕してくれる」。これは、お祝いの席から父親が子どもたちにおみやげを持って帰ってくることに似ています。この主人は、帰って来てお裾分けをしてくれる、喜びを分け与えてくださる、待っていたしもべたちを喜びにあずからせてくださると言うのです。すなわち、主イエス・キリストの再臨において起こることは何か。もちろん私たち皆が神の御前に立たせられ、最後の裁きが行われます。けれども、それは決して恐ろしいことではありません。復活された主が神の右に座して神の栄光を受けておられた。そのお裾分けにあずかることが起こる。だからこそ、私たちが永遠の命の祝福をいただく者とされます。私たちも主イエス・キリストと等しく復活の恵みにあずかり、生けるまことの神の御前で食卓の席に着く者とされ、主であるお方ご自身が私たちのために給仕してくださいます。何と大きな喜び、光栄なのでしょう。

 この終わりの時の光栄を地上であらかじめ味わう時として与えられているのが、私たちが今ささげる礼拝であり、御言葉に聞くこと祈ることです。私たちは礼拝において天の御国の食卓の味見をしているのです。そして、礼拝すること、御言葉に聞くこと祈ることを通して、私たちは、終わりの時から引っ張ってきた線の上に自分の人生を置いて、自らの歩みを整えて、備えることができます。主イエス・キリストとお会いする日を目指して、腰に帯を締めともし火をともして、共に歩んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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