日曜朝の礼拝「とこしえの生命~使徒信条35~」

日本キリスト改革派 鈴蘭台教会のホームページへ戻る

とこしえの生命~使徒信条35~

日付
説教
望月信牧師
さて、あなたがたは、キリストと共に復活させられたのですから、上にあるものを求めなさい。そこでは、キリストが神の右の座に着いておられます。上にあるものに心を留め、地上のものに心を引かれないようにしなさい。あなたがたは死んだのであって、あなたがたの命は、キリストと共に神の内に隠されているのです。あなたがたの命であるキリストが現れるとき、あなたがたも、キリストと共に栄光に包まれて現れるでしょう。(1~4節)コロサイの信徒への手紙 3章1節~17節

 人はなぜ「永遠の命」を求めるのでしょうか。もちろん、死を恐れて、死から逃れたくて、永遠の命を求めるのかもしれません。しかし、私たちの人生には苦しみや悲しみがつきまといます。そのことを思うならば、永遠の命など喜びなのか苦しみなのか、分かったものではありません。実のところ、永遠の命とは、ただ永遠に生きることを求めるのではなく、真実にはもっと違うものを求めているのではないでしょうか。

 私たち人間は、時の流れの中で変わりゆく、有限の存在です。それに対して、生けるまことの神は永遠、無限、不変のお方であられます。神は「光あれ」とおっしゃって光をお造りになっただけでなく、時間をもお造りになったお方です。神は時間を超えておられ、時間の枠組みの外におられます。永遠とは、神ご自身のご性質です。そうであるならば、永遠を知るとは、すなわち神を知るということです。「永遠の命」を求めるとは神を求めることと一つです。永遠の命を求めるとは、真実には、まことの神を求める人の心の表れなのだと言えるでしょう。

 ある金持ちの青年が、「永遠の命を受け継ぐには、何をすればよいでしょうか」(マルコ10:17)と主イエスに尋ねました。主イエスは、青年との対話に続いて弟子たちにおっしゃいました。「財産のある者が神の国に入るのは、なんと難しいことか」(同10:23)。「永遠の命」について尋ねられて、主イエスが弟子たちに話されたことは、「神の国に入ること」でした。永遠の命とは神の国に入ることと一つだということです。実に、永遠の命とは神と共に生きることにほかなりません。私たちの地上の命には、多くの悲しみ、痛みがあり、悲惨があります。病や死を恐れながら生きなければなりません。しかし、神と共に生きるとき、苦しみや悲しみがいやされ、希望と喜びに満たされます。永遠の命とは、永遠かどうかよりも、真実には、神共にいます喜び、平安に憧れているのです。今、与えられている地上の命も、もちろん尊いものです。けれども、罪のゆえの悲しみ、痛みがあって、涙することばかりである。その涙がぬぐい去られ、喜びで満たされることを願って、永遠の命を求めます。

 そうであるならば、主イエス・キリストの十字架の御業によって罪と死の力から贖われている私たちにとって、この永遠の命は、すでに私たちに与えられている恵みにほかなりません。すでに私たちの体も魂も主イエス・キリストのものとされて、私たちの内にキリストが生きてくださっています。そこに「永遠の命」があります。キリストにある新しい命です。こうして、神が私たちと共におられ、私たちの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きもない。その「永遠の命」を信ずと告白して、使徒信条は締めくくられるのです。

 そこで大切なことは、私たちが、神をほめたたえて礼拝し、上にあるもの、天にあるものを追い求めることです。使徒パウロは、「あなたがたの命であるキリストが現れるとき、あなたがたも、キリストと共に栄光に包まれて現れるでしょう」と語り、続いて地上の生活について勧めます。これがとても大切です。私たちはキリストに結ばれて、永遠の命に生きる者とされています。そうであるならば、上にあるものを求めて、地上のものに心惹かれないようにするのです。具体的には、地上的なものや偶像礼拝を離れなさい、怒りや憤り、悪意を捨てなさい、と勧められます。古い人を脱ぎ捨て、新しい人を身につけます。憐れみの心、慈愛、謙そん、柔和、寛容を身につけなさい、感謝して心から神をほめたたえなさい、と教えられます。ここに、永遠の命を生きるキリスト者の生き方があります。私たちは、地上の朽ちゆく今の人生にあって、すでにこの永遠の命を生きることを始めている、幸いな者にほかなりません。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

礼拝に来てみませんか?

鈴蘭台教会の日曜礼拝は10時30分から始まります。この礼拝は誰でも参加できます。クリスチャンでなくとも構いません。不安な方は一度教会にお問い合わせください。

ホームページからでしたらお問い合わせフォームを。お電話なら078-592-6875まで。お電話の場合、一言「ホームページを見たのですが」とお伝えくださると、話が伝わりやすくなります。