日曜朝の礼拝「使徒的な教会~使徒信条31~」

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使徒的な教会~使徒信条31~

日付
説教
望月信牧師
「だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」(19,20節)マタイによる福音書 28章16節~20節

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 「使徒的」とは、あまり聞かない言葉かもしれません。使徒信条と同様に大切な古代信条であるニカイア・コンスタンティノポリス信条において、「唯一の、聖なる、公同の、使徒的教会を信ず」と告白されています。使徒的であることによって初めて教会は「唯一の、聖なる、公同の教会」たりえると言えるほど、「使徒的」とは真実に大切なことです。

 教会を建ててくださるのはかしらである主イエス・キリストであり、教会の土台は天上にあります。その、教会の土台が天上にあるということが地上の教会においてどのように実現するのか。キリストは、ご自身の直接の弟子である使徒たちを遣わして、新約の教会を建ててくださいました。それゆえ、地上の代々の教会は使徒たちとの結びつきを保つことによって真実の教会とされます。使徒たちと結びついているゆえに天上の教会とも一つです。私たちの鈴蘭台教会も、使徒たちの教会、初代教会と結びついていなければならない。この使徒たちの初代教会との結びつきが「使徒的」ということだと申し上げることができます。

 その結びつきとして、具体的にどのようなことが考えられるのか。使徒ペトロという人物、またその職位だと考えるのがローマ・カトリック教会です。主イエスが「あなたはペトロ。わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる」(マタイ16:18)、また、「わたしはあなたに天の国の鍵を授ける」(同16:19)とおっしゃったことに基づいて、のちにローマ教会の監督となったペトロが教会の土台であると考えます。ローマ教会の監督が今日に至るまでペトロの権威を受け継いでいると理解するのです。

 プロテスタント教会は、そのローマ・カトリック教会とたもとを分かって生まれました。けれども、それは当時の堕落していた教会を改革し、初代教会以来の使徒的な教会の回復を目指すものでした。そこで、ペトロが「あなたはメシア、生ける神の子です」(同16:16)と告白したことに注目して、「この岩」とはペトロ自身ではなく天の御父からペトロに授けられた信仰告白の言葉にほかならないと理解し、初代教会の使徒たちの信仰を正しく受け継ぐことを重んじました。それゆえ、プロテスタント教会は信仰告白を大切にします。信仰を正しく継承してこそ、初代教会以来の信仰を受け継ぐ「使徒的な教会」でありえるのです。

 そして、信仰を継承するとは、ただ信仰を告白する文書を受け継ぐだけではありません。使徒たちが主イエスの弟子として、何を使命として、どのように生きたのか。使徒たちの働き、使徒たちの使命を受け継ぐときにこそ、使徒たちの信仰を受け継いでいると言えるでしょう。主イエスは、「だから、あなたがたは行って、すべて民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい」(同28:19,20)とおっしゃいました。ここに使徒たちにゆだねられた働き、使徒たちの使命があります。初代教会以来の信仰を正しく受け継ぐとは、キリストの福音を宣べ伝え、神の真理に堅く立つように教え、励ますことです。ここに「使徒的な教会」があります。「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」(同28:20)との約束も、福音を宣べ伝えてこそなのです。

 地上の教会は、兄弟姉妹の信仰を養い、福音を宣べ伝えることを使命とします。教会に働く聖霊も、このためにこそ働かれます。福音を宣べ伝えて、教会はキリストの体として活き活きとした命あるものとされるのです。感染症の予防のため、今、さまざまな集会を取り止めていて、伝道的な活動をすることが困難です。けれども、時が良くても悪くても福音を宣べ伝えることが大切です。教会のかしらである主が私たちに知恵と力を与えてくださると信じて、祈りをもって取り組んで参りましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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