日曜朝の礼拝「忍耐による勝利」

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忍耐による勝利

日付
説教
望月信牧師
そこで、彼らはイエスに尋ねた。「先生、では、そのことはいつ起こるのですか。また、そのことが起こるときには、どんな徴(しるし)があるのですか。」
イエスは言われた。「惑わされないように気をつけなさい。わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがそれだ』とか、『時が近づいた』とか言うが、ついて行ってはならない。戦争とか暴動のことを聞いても、おびえてはならない。こういうことがまず起こるに決まっているが、世の終わりはすぐには来ないからである。」(7~9節)

「しかし、あなたがたの髪の毛の一本も決してなくならない。忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい。」(18,19節)
ルカによる福音書 21章7節~19節

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 「忍耐」という言葉から私たちが思い浮かべるのは我慢するということでしょう。そして、「したいけれどもしない、できない」という消極的な姿をイメージするかもしれません。けれども、ここで教えられている忍耐は、自分のあるべきところ、自分の為すべきことに留まって耐え忍ぶ、ということです。主イエスは、本当に大切にすべきことを守り抜くという意味で、耐え忍ぶこと、忍耐することを私たちに求めておられます。

 すなわち、キリスト者は礼拝することに留まるのであり、御言葉に聞くことに留まります。キリストの御前にひれ伏して御言葉に聞き入ることが私たちに必要なただ一つのことであり(ルカ10:42)、また、主を賛美するために私たちは創造されたからです(詩編102:19)。主イエスは、二人または三人がキリストの名によって集まるところに共にいると約束されました(マタイ18:20)。キリストが共におられるゆえに、罪を重ねる愚かな私たちにキリストの新しい命が与えられ、罪人が神の恵みの支配に加えられます。キリストの名のもとに御言葉を聞き、主をほめたたえて礼拝する、そこにこそ主イエス・キリストの勝利にあずかる道があります。

 主イエスは、「あなたがたはこれらの物に見とれているが、一つの石も崩されずに他の石の上に残ることのない日が来る」(ルカ21:6)とおっしゃいました。地上のことどもに心を奪われることがないように諭し、御自身のみもとで耐え忍ぶよう弟子たちに求められたのです。「そのことはいつ起こるのですか」という問いに対しては、「惑わされないように気をつけなさい」と答えられました。大切なことは、いつなのか、何がしるしかではなく、惑わされないことである。戦争や暴動、大きな地震、飢饉や疫病があるかもしれません。今、私たち自身、そのような事態に直面しています。けれども、そのようなことも決して世の終わりではありません。「わたしの言うことを聞きなさい」と言って人々を惑わす者が登場することがあっても、それは偽預言者にほかなりません。大切なことは、それらに惑わされないように気をつけることです。

 「忍耐によって、あなたがたは命をかち取りなさい」。主イエスは、地上のことどもによって惑わされることなく、十字架と復活のキリスト、御父の右に座しておられるキリストを見つめて、固く踏み留まることを求めておられます。それは、ただ我慢することではありません。私たち信仰者は、明るく耐え忍ぶのであり、軽やかに耐え忍ぶのです。主イエスは、「前もって弁明の準備をするまいと、心に決めなさい」(14節)とおっしゃいました。これは、弁明の準備をしないどころか、前もって心配する必要はないということです。「どんな反対者でも、対抗も反論もできないような言葉と知恵を、わたしがあなたがたに授けるから」(15節)です。こうして、私たちに求められていることは主イエス・キリストへの信頼であり、主なる神への信頼です。「あなたがたは世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている」(ヨハネ16:33)とおっしゃった主イエス・キリストに信頼して、災害や混乱があったとしても固く留まります。この世の暗闇に打ち勝つ福音が与えられていることに信頼して、キリストの光を掲げて、明るく、軽やかに歩み続けます。

 求められていることは、ただ我慢して何もしないことではなく、今までしてきたことを変えないことでもありません。本当に大切なことは何かを見極めて、そこに固く留まることです。そのために、あれやこれができるのではないかと考えてみましょう。明るく軽やかにやってみて、為すべきことに留まります。それぞれの生活の領域で、そうして取り組むべきことがあるのではないでしょうか。互いに励まして知恵を出し合い、明るく軽やかに、忍耐によって命をかち取る道を共に歩みましょう。

説教要約について

説教要約は、説教を要約したものです。 音声は、説教要約の音声化ではなく、実際に行った子ども向けの説教と賛美歌、 聖書朗読と説教の録音です。一ヶ月程度、音声データも公開させていただきます。

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